• 伊東競輪場 第9回ウィナーズカップ3/20〜3/23

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅡ 伊東 03/20

 勝ち上がりでの3走に関しては、「連日、内容が悪すぎる…」と反省しきりだった寺崎浩平。その思いをぶつけるように決勝では、アグレッシブに攻めて別線を苦しめた。V奪取の古性優作もその走りを称えて、「寺崎のレベルアップをすごい感じた開催ですね」と、振り返った。2月全日本選抜ではタイトルに手が届くところまで来た脇本雄太とワンツー劇、そして今シリーズ。ゴールデンウイークの日本選手権は、寺崎に熱い視線が注がれる一方で別線の包囲網はさらに厳しくなる。

脇本勇希

脇本勇希

 着の脇本勇希は、シリーズをまくりで2連対。およそ3年半ぶり、3度目のビッグだったが、メンタル面での進化を感じさせて、これからの可能性を大いにアピールした。

 「練習自体では、それほど変わっているのを自分では感じていない。昔よりは成長しているけど、ウエートが強くなったとか、そういうのはない。でも、寺崎(浩平)さんがナショナルチームから(福井に)帰ってきて、明らかに練習の質が上がった。自分もそのおかげですね。練習での雰囲気もピリピリしているし、全日本選抜では近畿がワンツーで一番強い2人(脇本雄太、寺崎)がいる。そこを目標にしてレベルアップしていきたい」

後藤大輝

後藤大輝

 逃げ切りで2勝をマークした後藤大輝だが、2度のシンガリ負けを喫して浮き沈みの激しいシリーズでもあった。内容を求めて松井宏佑と力勝負を演じた一次予選は見ごたえ十分だった。4度目のビッグとまだまだ経験は浅いが、別線の機動タイプにとってはできれば顔合わせをしたくない存在だろう。

 「レースが終わったあと古性(優作)さんにアドバイスをもらっていた。日に日に良くなっていきました。もっと特別(ビッグ)の舞台で勝ちたいっていう気持ちが強くなりますね。気持ちの面だったり、競走の面だったり。予選からいい走りをして勝ち上がって、古性さんたちと戦いたいですね。まずは予選をしっかり突破できるように。今回の前は久留米があったので、(岸和田での古性らとのトレーニングに)参加できなかった。けど、近々またやるみたいなので、参加したいと思っています」

山田庸平

山田庸平

 山田庸平はシリーズを3勝。厳しい流れではあったものの、それだけに準決が悔やまれる。最終日は伊藤颯馬が不発になると自力に転じて8秒9の上がりタイム。新田祐大が持っていた伊東のバンクレコードを約11年ぶりに塗り替えた。

 「(最終日は伊藤)颯馬の出もいつもより出てなかった気がしました。(伊藤が止まって)あとは内に行く、外に行くかでした。一瞬、待ってかぶらないようにでした。昨日(準決)が良くなくて、セッティングを見直して今日が一番、感覚が良かった。でも、昨日は今日の感覚があっても3着までには入れていないと思う。ただ、ここ最近が良くなかったので、これでいい方向にいくのかなと。帰ってしっかりと練習します」

松浦悠士

松浦悠士

 積極策に出た清水裕友の頑張りと自身のテクニックで最終日に白星を挙げた松浦悠士は、このあとF1シリーズの連戦が待っている。その後のゴールデンウイークの日本選手権を見据えて、課題をあげる。

 「今日(最終日)は、もう(清水)裕友の頑張りですね。自分の感触は今日が一番良かった。(準決が終わって)セッティングをちょっといじりました。(準決は犬伏湧也が)力勝負をしたけど、自分がしっかりと付いていけなかった。まだまだ力が足りない。昨日みたいに車番が悪い時に、新山(響平)君とかとどう戦っていくかがひとつのテーマだと思います。あとは今回で感じて思うところがあるので、セッティングを見直したい。トレーニングをして(脚力を上げて)いかないと、このままでダービー(日本選手権)では厳しいですね」

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