大会連覇を睨む脇本雄

脇本雄太

古性優作
全日本選抜で優勝し、輪界5人目となる「グランドスラマー」の称号を得た脇本雄太が優勝に一番近いとみた。相変わらず持病の腰痛と付き合いながらの参戦が続いているので、今年は早くも3場所欠場。ベストは望めないだろうが、戦える状態では参戦してくるはず。輪界トップの脚力を遺憾なく発揮し、昨年に続き連覇を達成しよう。脇本にとって寺崎浩平の存在は心強い。寬仁親王牌、競輪祭、全日本選抜とG1で3大会続けて決勝に進出。いずれも決勝は脇本の前で戦い、脇本を競輪祭、全日本選抜で優勝に導いている。力を付けているので、引き立て役だけにはとどまらない。2年続けて最優秀選手賞に輝いた古性優作は、今年も賞に恥じないハイレベルな競走を披露している。21~24年の4年間にグランプリ2V、G1で8Vは圧巻の数字ながら、不思議なことにまだG2は獲っていない。そろそろ主役を演じるか。

郡司浩平
地元南関のエースは、初代チャンプ・郡司浩平だ。今年は年頭から快調なペースで飛ばしている。G3で2V、準V2回、連対率は8割に迫る勢い。番手戦での勝利もあるが、3月名古屋記念は4日間先頭で戦って着。自力攻撃の威力も素晴らしい。深谷知広も今年は充実している。地元の2月静岡記念、古巣の名古屋記念を制していて、全日本選抜は決勝3着と申し分ない成績だ。南関連係から首位に躍り出る場面は十分にあろう。今年は初SS班の岩本俊介は順調そのもの。南関ラインの一角を担った時は、きっちり結果を出している。ここも南関勢がレースを支配すれば浮上してくる。
この大会と相性がいいのは清水裕友、松浦悠士の中国勢だ。両者ともに2Vを飾っている。静岡記念で落車した松浦だが、全日本選抜の動きは悪くなかったし、今年は低調だった清水も、3月玉野記念での走りは復調気配を感じさせた。注目株はワールドレベルのスピードがある太田海也だ。ヤンググランプリ2024での中野慎詞との壮絶な叩き合いは、先行屋としての高いプライドを感じさせた。前を任されれば強気に攻める。四国勢も輪界トップクラスのスピードがあり、4月からSS班に追加昇格する犬伏湧也、昨年後期はG3で3Vの松本貴治とそろっている。中四国でライン形成なら強大な戦力となる。
関東勢も駒数に不足はない。眞杉匠、平原康多のSS班2名をはじめ小林泰正、坂井洋、佐々木悠葵ら自力型がズラリ。幅広い組み立てが可能なので、好連係を決めれば関東勢が優勝をさらっても不思議ではない。
北日本勢も自力型はそろっている。スケールの大きな先行で奮戦している新山響平、ヤンググランプリ2024で太田と死闘を演じた中野、まくりシャープな菅田壱道。動向には注意したい。