• 高知競輪場開設75周年記念よさこい賞争覇戦4/3〜4/6

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 高知 04/03

 荒れ模様のシリーズだったが、一番の波乱は、古性優作の準決勝敗退。記念の優出を逃したのは、昨年1月のいわき平記念以来だった。「シンプルに弱いだけ」と、言い訳はせず、険しい表情で競輪場を去った。約1ヶ月後に控えた日本選手権に向けて、いつも以上に壮絶なトレーニングに励むのだろう。復活劇を、ファンは待っている。

日高裕太

日高裕太

 日高裕太は、二次予選で古性を撃破する逃走劇。競走を積んで、ひと皮むけた印象だ。最終日は、踏み合いを回避して、好位確保からまくり一閃と、戦い方の幅も出てきた。もともとのポテンシャルを考えれば、まだまだ未完。南関の未来を背負う機動型が、本格化の兆しを見せてきた。

 「(最終日の)あの並びなら、阿部(将大)さんが僕の後ろになるし、(橋本優己と)もがき合って、僕が出切ったとしても、いかれると思った。前までは、そういう走りでバックを取って、先行したいと思ってたし、そうやって本線にまくられることが多かった。でも、それじゃ勝てない。ただ、そういう走りを今までやってきたから、今日(最終日)の展開にできたんだと思う。今回は成績をまとめることができたけど、準決は全く通用しなかった。状態的には昨日が一番良かったのに、それでも駄目だった。もっともっと、自分のベースを上げていきたい」

上杉嘉槻

上杉嘉槻

 大敗が増えて、大きく競走得点を落としてしまっていた上杉嘉槻だが、今節は初日、最終日と逃げて大いにアピール。先行有利な高知バンクも味方につけて、存在感を放った。

 「ずっとバンクが雪で使えなかったから良くなかったんですけど、最近バンク練習を再開して良くなってきました。自分は暖くてスピードの出るコンディションの方が好きだし、今回もバンクが軽かったので良かった。でも、3日目に失敗してしまったのが駄目だったし、最終日は出し切るしかないと思って走った。脇本(雄太)さんと練習してるし、脇本さんと一緒の開催で、情けないレースばっかりしてられないんで。自分はまだまだスピードが足りてないんで、練習はそこの強化を意識してずっとやってます。脇本さんのスピードは半端じゃないけど、そこをお手本にして、目指してやっているので」

田尾駿介

田尾駿介

 地元記念に万全の状態で挑んだ田尾駿介は、準決勝まで順調に勝ち上がりを決めたものの、犬伏に離れて決勝入りはならず。この悔しさを忘れず、次こそは。地元ファンの声援に応えるべく、レベルアップを誓った。

 「まだまだ上位で戦える脚じゃない。ここ(地元記念)で犬伏君の番手を回るのは、3年連続。ずっとそれを意識して練習してきて、やれることはやって準備してきて、それで離れた。まだまだ、足りてないんだなって。踏み出しや、スピード不足がずっと自分の課題。力不足です。正直、心は折れていたけど、最終日に1着がとれたことは良かったし、お客さんの声援もすごかった。頑張らないといけないです」

犬伏湧也

犬伏湧也

 繰り上がりでのS班選出は、犬伏湧也にとって複雑な思いも強いはず。しかも、S班初戦の初日特選で落車と、ハードな船出となった。決勝戦は、清水裕友を優勝に導く怒涛の先行策。眞杉匠や、脇本雄太らの先輩S班を圧倒し、様々な不安を競走で吹き飛ばした。真新しい赤いパンツは、もうすでに犬伏に馴染んでいる。

 「いきなり落車して、腰は痛かったんですけど、よりそこで気合が入ったし、パフォーマンスを落とさずにいけた。自分が優勝が一番良いんですけど、(清水)裕友さんとゴール前勝負ができましたし、裕友さんには抜かれましたけど、四国の記念でいい所は見せられたかなと。インパクトは残せたんじゃないかなと思います。しっかり体をケアして、また次も頑張りたいです」

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