勢力結集で挑む地元勢
地元の京都勢が村上義弘を軸に磐石の布陣でシリーズをリードする。膝痛で近況は思うような走りができていない村上義だが、松戸オールスター、そして地元記念に向けて懸命に立て直しを図っている。9月青森記念は2261着。2日目優秀戦は新田祐大と力勝負を演じるなど復調の兆しは見せている。過去に4度の優勝実績がある当地記念。昨年の決勝は番手まくりの稲垣裕之をゴール前できっちり捕らえ、ファンの期待に応えた。地元の記念で主役の座は譲れない。近畿の固い絆で大会連覇へ一直線だ。稲垣は7月の当所F1で完全Vを達成。その後はパッとしなかったが、9月立川F1で優勝して流れを取り戻した。地元ホームのアドバンテージを最大限に生かして戦い抜く。村上博幸は度重なる落車に苦しんでいる。7月寛仁親王牌の落車から長期欠場を余儀なくされており、出走できるかは怪我の回復次第だろう。
地元勢の独走にストップをかけるのは新田祐大だ。今年3月の日本選手権でシリーズ制のGⅠ初制覇。そして、ダービー後の最大の目標としてきたオールスターでも俊敏なレース運びに、スピードキングの異名そのものの快速まくりを決めて頂点に立った。ここもその手を緩めることなくワールドクラスのスピードで地元勢に襲いかかる。成田和也は6月小田原の落車で鎖骨骨折。復帰戦の青森記念ではしぶとい走りで決勝に進出した。連係実績豊富な新田を巧みにガードして直線勝負にかける。
岩津裕介も有力なV候補のひとり。オールスターでは今一つレース勘が冴えない感じで不本意な結果に終わってしまったが、後半戦に入って調子は上がってきている。ラインの機動型は手薄だが、総力戦でV獲りに挑む。
南関勢も侮れない。郡司浩平は充実一途の近況。タテ攻撃の破壊力に一段と磨きがかかっている。小埜正義は函館サマーナイトでビッグ初優出。記念初制覇はもう目前だ。勝瀬卓也が機動型を盛り立てる。
さらに芦澤大輔、後閑信一の関東勢。芦澤は函館サマーナイトは決勝3着で表彰台に上がり、9月青森記念は鮮やかな強襲劇でV。好調時の切れが完全に戻っているのでモツれるようなら一発ありそう。
井上昌己は9月岐阜記念で二次予選敗退。寛仁親王牌で落車してから芳しくないが、ここまでには立て直してくるはずだ。高速まくりで一撃を見舞うか。