師弟と浅井康で鉄壁の布陣
浅井康太に、深谷知広と金子貴志の師弟コンビがシリーズの主役を担う。浅井は全日本選抜、ダービーの表彰台入りをはじめ、第一人者として今年も輪界をリードした。現在、賞金ランクで4位に付け、今年もグランプリ出場が確実。年末に向け、ここから脚力と戦意を今一度高めていこう。深谷は今年は賞金争いで大きく遅れ、後がない状況。ここは競輪祭の一発に賭けるしかないが、10月の大垣記念で1年ぶりの記念優勝。この勢いで調子を取り戻せば競輪祭Vも見えてくる。その前に地元の今シリーズで結果を残し、さらに弾みをつけたい。金子は賞金ランクで好位につけているが、8月の函館で落車して坐骨と恥骨を骨折。グランプリ出場は危機的状況も、現在は実戦を走りながら回復に務め、最後のG1に備える。浅井、深谷と同乗できる今節、ハイレベルなレースの連続となるだけに、これをしっかりとこなし、更なる上積みを図ろう。
近畿勢は稲川翔、村上博幸のSS2名を筆頭に、山田久徳、稲毛健太と強力な機動型がそろう。稲川は1、2月のあっせん停止と3月の鎖骨骨折と一転して不遇の一年となったが、オールスターで優出するなど、終盤にきて調子を取り戻している。一発逆転を信じ、当所も全力疾走する。
中部勢に立ち向かうのは早坂秀悟だ。オールスターでは二次予選で涙を飲んだが、着と3度確定板入りする奮闘ぶり。また、7月の福井記念の決勝では脇本雄太と力勝負を演じるなど、今では記念やG1開催で中心的役割を果たしている。最近の活躍は目覚ましく、今節、先行力では随一の存在だ。後位も早坂と同乗ならガード役に回るであろう高橋陽介に、今期V2と伸びがいい内藤宣彦がガッチリ。
九州勢は機動型の北津留翼、小川勇介に、ガッツマーカーの大塚健一郎と個性派がそろう。先導役を務める北津留は要所で天性のスピードを見せており、九州勢にとって重要な存在。小川、大塚で強力援護し、直線抜け出しを図る。
大ベテランながらもまだまだ成長を続ける後閑信一、負けん気の強さは人一倍の芦澤大輔や、新鋭の吉澤純平が関東勢を代表する。特に成長著しい吉澤が勢いに乗れば、今シリーズはさらに面白みが増す。さらに、南関の石井秀治、小埜正義も好勝負が期待できる機動型で、内藤秀久もここ一番で強さを見せるタイプだ。