平原康、新田祐が激突
好メンバーがそろったが中心は総合力に優る平原康多だ。9月オールスターのあとにセッティングを見直すと、10月熊本記念から3場所で着外はわずかに一度。11月競輪祭でも連日、上手さと強さを発揮した。競輪祭のあとはグランプリに備えて1カ月の準備期間。中4日で迎える今シリーズは流れを維持して臨めそうだ。後閑信一は3年連続、立川で新年のスタートを切る。競輪祭はオーバーワークだったが、疲れの抜けた京王閣、佐世保記念では鋭い伸びを見せていた。今の状態なら番手でも自力でもどちらでも戦える。埼京コンビに神山雄一郎まで加われば、関東勢は強力な布陣となる。
新田祐大は平原とシリーズの双璧をなす存在。平原が総合力なら、新田には一瞬でレースの局面を変えられる圧倒的なスピードがある。伏見俊昭は落車3回と流れに乗れず2015年を終えただけに、心機一転ここから流れを変えたい。新田、櫻井正孝とスジの目標がそろった今シリーズは絶好のチャンスだ。
近畿勢には脇本雄太、中村一将と機動型がそろっている。脇本は当所記念初日特選の逃げ切りで2015年をスタート。ギア規制を追い風にタイトル奪取が期待されたが、それは叶わなかった。ナショナルチームとの両立でスケジュールは多忙だが、先行力は健在。上位に徹底先行型が不在のここなら脇本の先行力に発揮されそう。中村は11月岸和田の落車からひと息だが、ここ一番の破壊力は魅力。
九州勢も層は厚い。機動型は中川誠一郎、北津留翼の2枚看板。S級S班の園田匠に合志正臣と追い込み型も充実している。大挙して勝ち上がれれば他地区にとっても脅威だ。
南関勢では海老根恵太。2015年は10月千葉で4年ぶりの記念優勝を飾るなど、華麗なる復活を遂げた。まくりのスピードは全盛期と変わらず、中村浩士との千葉コンビで虎視眈々と一発を狙う。