• 久留米 第31回全日本選抜競輪GⅠ2/11〜2/14


読売新聞社杯全日本選抜競輪 シリーズ展望

関東勢が総力を結集

 新春の立川、続く和歌山とそれぞれ原田研太朗、郡司浩平の連続初Vで記念戦線がスタート。世代交代とまではいかないが、今年は若手の波は大きくなりそうだ。そして、迎える今年のG1シリーズ第1戦。トップクラスの勢力図に大きな変化はなさそうだが、若手を交えて戦況はさらに激しくなる。

浅井康太

浅井康太

 そのなかで、今年も関東勢が競輪界をリードしていきそうだ。昨年末のグランプリは浅井康太の一撃に屈して悔しさを味わったが、今年も関東の流れを変える訳にはいかない。平原は昨年の7月、練習中に右手首を骨折する大怪我を負ったが、驚異的な回復力をみせ戦線復帰。9月オールスターでは優出を逃したものの、怪我の影響を全く感じさせぬ力強い走りを続け、競輪祭決勝では武田と後続を引き離してワンツーを決めた。1月地元の大宮記念では連覇を逃したが、輪界一の総合力で今年も他地区に脅威を与えよう。昨年はG1を2勝した武田豊樹が、今年も平原と強力タッグを組んでビッグ戦線を牽引する。武田は落車もあって下降気味なだけに、ここで巻き返すと死にもの狂いなはず。そして、黄金コンビを、大ベテランの神山雄一郎が援護する。神山はグランプリ出場に向け、年齢を考えても今年はますます一戦一戦が勝負になってくる。昨年に増して集中力が要求されよう。

 前記したように、浅井康太がグランプリを制し、深谷知広は復調急。中部勢がここにきて勢力を拡大させている。昨年は怪我の影響が長引き、走りに波があった深谷だが、終盤の12月伊東記念を制すると、続く年明けの大宮記念も優勝。本来の「圧倒的な強さ」を取り戻しつつある。今年は完全復活、巻き返しの年にしたい。そして、今や先行日本一と言っていいだろう、竹内雄作の存在も光る。昨年はオールスターでG1初優出すると、次の競輪祭も決勝進出。今では竹内の先行を阻止するには、敵陣は大敗覚悟で攻めるしかないくらいだ。昨年、中部の盛衰は浅井が一手に引き受けていた状態だっただけに、深谷の復調と竹内の成長は大きな武器になること間違いない。そうなると、ベテランの金子貴志にもチャンスが広がる。次点に泣いた昨年グランプリの悔しさを晴らしたい。

新田祐大

新田祐大

 今年も新田祐大が話題を振りまく。昨年はダービーでG1を初制覇(4日制以上)すると、オールスターで早くも2つ目のタイトルを獲得。グランプリは惜しくも準優勝に終わったが、ダービー同様、後方から迫るときのダッシュ力、スピードは輪界屈指だ。オリンピックイヤーの今年、8月までは競技に精力を注ぐことになるが、その分、本業の競輪はより集中力を高めて結果を残そう。山崎芳仁も変わらずパワーは健在。昨年は早々とグランプリ出場を決めたように、ディフェンディングチャンプとして今年も勝負強さを見せるか。

 近畿勢は村上義弘、稲垣裕之のグランプリ組を軸に結束する。稲垣は昨年は惜しい所でタイトルを逃したが、初のグランプリも経験し、またひと回り成長。今年に賭ける意気込みはさらに大きい。村上は今年も一戦一戦が本気の勝負だ。その他、脇本雄太、川村晃司に山田久徳、古性優作など強力な機動型がそろう。また、昨年は怪我に泣いた村上博幸だが、復活した今年は第一線で戦い抜こう。

 九州勢は初のS班、園田匠に中川誠一郎。12月の佐世保記念を連覇した井上昌己、大塚健一郎ら猛者がそろう。中四国の原田研太朗も侮れない。昨年ダービーで優出したように、勢いに乗ると怖い存在だ。南関勢は近藤隆司、郡司浩平ら新戦力の台頭が目覚ましい。

平原康多

平原康多

出場予定選手

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