総合力に優る浅井康

浅井康太
今年も豪華メンバーを、集めて開催される「湘南ダービー」。中心はやはり浅井康太だ。直前の西武園記念でも3連勝で決勝に進出。準決勝の1着で、早くも今年の勝ち星は20勝に到達した。つねに上位のレースを走りながら、6割超えの勝率は圧巻。今シリーズも自力でも追い込みでも優勝争いをリードする。吉田敏洋も好調を維持している。西武園記念から使う新車にも好感触を得ているようで、その西武園では浅井と3度連係。レースごとに前後入れ替わって連係した。今シリーズも同乗のレースでは2人の並びに注目。浅井、吉田と目標豊富な林巨人にもチャンスのあるシリーズだ。吉田、林は翌月に今年2度目の地元G1を控えているだけに仕上がり十分で今シリーズを迎えるはずだ。

新田祐大
新田祐大が浅井とシリーズの双璧をなす存在。浅井が高い総合力で優勝を狙うなら、新田には爆発的な機動力がある。4月川崎記念の初日は脇本雄の逃げを上がり11秒1のハイラップで飲み込んだ。舞台は高速バンクの平塚。暖かい時期的に考えても新田が持ち味を発揮する条件はそろっている。山崎芳仁も成績以上に状態はいい。今年序盤のオーバーワークから開放され、本来の力強い走りが戻りつつある。新田、山崎の福島コンビに和田圭が加われば浅井や他地区の選手にとっても脅威になる。

稲垣裕之
2月全日本選抜決勝の鎖骨骨折から3月玉野記念で復帰した稲垣裕之は走るごとに調子を戻している。場所ごとに見つかる課題をひとつずつクリアし、ここまでには完調に近い状態に戻してくるだろう。南修二の援護も頼もしいし、番組や勝ち上がり次第では佐川翔吾や山田久徳の番手を回るレースもありそう。南も条件は同じで、近畿の豊富な機動型を目標に優勝争いに加わるか。

武田豊樹
武田豊樹も調子を戻している。今年は和歌山記念の落車で出鼻をくじかれたところもあり、やや精彩を欠いたが、4月高知記念の準決勝でようやく今年初勝利。勝ちっぷりもお見事だった。相手は強いが、今の状態なら互角以上の戦いが期待できそうだ。木暮安由は今年に入ってから抜群の安定感。失格や車体故障でGレースでは結果を残せていないが、3連対率8割という数字は浅井にも引けをとらない。
南関勢は近藤隆司、郡司浩平と次代を担う機動型がラインをリードする。近藤は全日本選抜で優出し、郡司は年頭の和歌山記念を制すなど、今や輪界を代表する機動型。地元の桐山敬太郎は近藤、郡司に松坂洋平らと強固なスクラムを組んで、地元記念初優勝を狙う。
岩津裕介も走りは堅実。今年は全日本選抜、名古屋ダービーと連続で決勝に進出するなどG戦線でも活躍を見せている。阿竹智史、小川勇介と西勢の機動型は少数でも精鋭ぞろいだ。