近畿勢が総力を結集
村上義弘を先頭に4車で結束したが、中川誠一郎に優勝をさらわれた和歌山記念。今回は和歌山を上回る好メンバーをそろえ、近畿勢が他地区の勝手は許さない。ここでも近畿の軸になるのは村上だ。和歌山記念では番手、自力と与えられた位置でしっかりと結果を残した。優勝はならなかったが、グランプリ覇者として2017年まずまずのスタートを切ったといってよさそう。ベストメンバーをそろえた奈良勢は大井啓世以来、12年ぶりの地元記念優勝者を出したい。まだ記念優勝のない三谷竜生だが昨年の活躍を考えれば優勝は時間の問題だ。自力基本にいざとなればヨコもこなせる総合力が三谷竜の魅力。記念初優勝を地元で達成する可能性は十分にある。兄の将太は4年連続で決勝に勝ち上がるなど地元記念では気迫の走りを続けている。スジの目標が豊富なここは竜生以上にチャンスがあるかもしれない。中井俊亮も決勝を狙えるだけの力はつけた。椎木尾拓哉もライン固めに終わらない鋭い差し脚で優勝争いに加わってきそうだ。さらに稲川翔も追加参戦。大挙して勝ち上がれば、近畿別線もありそうな豪華メンバーになった。
和歌山記念で優勝と中川誠一郎はS班として迎えた新年初戦で最高のスタートを切った。ダッシュ、スピードはメンバー随一で、最近はヨコの動きなど位置取りにも上手さが出てきた。自慢のスピードで和歌山の再現を狙う。復調途上といえ大塚健一郎の差し脚も侮れない。合志正臣にとって同県、中川の番手は指定席。勝ち上がってチャンスをつかみたい。
南関勢も軽視できない。郡司浩平は和歌山、岡村は別府で昨年は記念初優勝を飾るなど、ここでも名前負けする選手ではない。昨年はG1でも表彰台に上がった郡司は今年はさらなる飛躍を狙う年だ。年頭の立川記念では決勝進出を逃したが、初日特選、準決勝で近畿の2段駆けに力勝負を挑むなど思い切りのいい走りをしていた。岡村潤も11月武雄記念の鎖骨骨折から場所ごとに調子を上げている印象だ。郡司に追加参戦の和田真久留と南関の機動型は豊富で、岡村にもチャンスは十分ありそう。
昨年は優勝ゼロに終わった山崎芳仁は巻き返しを期す1年。地元F1戦を欠場し、練習の時間は取れているはずで今年のG1開幕戦を前に健在ぶりをアピールするか。早坂秀悟のダッシュ力も短走路のここなら威力を発揮しそうだ。