平原康を軸に関東勢
好メンバーがそろったが、優勝争いをリードするのは平原康多だ。今年も1月立川記念の優勝にはじまり、ここまでは安定した成績を残している。3月名古屋記念準決勝の落車はあったが、ウィナーズカップ、4月西武園記念と走るごとに調子を上げている印象。15年ダービーの決勝2着や記念の決勝2着が2回あるが、意外にも平原は一度も京王閣での優勝がない。地元、関東のエースとして当所戦初優勝を狙う。他にも吉澤純平に木暮安由、神山拓弥と関東には力のある選手がそろっている。吉澤は2月全日本選抜でビッグ初優出するなど躍進著しい。1月大宮記念、全日本選抜と最近は決勝で平原との連係が決まっていないだけに、今度こその気持ちは強いはずだ。木暮は西武園記念で初日、2日目と平原の番手を回ったが、まだまだ自力も健在。上位にこれだけ動けるタイプがそろえばキメ脚鋭い神山にもチャンスはある。
平原と並びシリーズ2強と目されるのは浅井康太だ。年頭から座骨の痛みに耐えながらのレースが続いたが、全日本選抜を終えた頃からその悩みが解消された。今は前半戦の大一番、ダービーへ向けて基礎から作り直している最中だ。今年はここまで優勝こそないが、座骨の痛みがなくなった2月静岡記念からは場所を追うごとに動きがよくなっている。今シリーズの中部地区はやや戦力が手薄な感は否めないが、高い個の力で優勝争いに加わってくるだろう。
3月小倉の落車で肋軟骨を痛めた稲垣裕之は一本欠場して西武園記念から復帰した。二次予選で敗れはしたが、敗者戦で2連対。何よりダービーの前に一本走れたことが大きいはずだ。ダービーに向けてしっかり立て直せば、ここでも平原、浅井と好勝負が期待できそうだ。三谷将太は3月小松島G3から落車が続いているだけに、その影響が気がかりだ。
郡司浩平は地元ダービーを前に着実に状態を上げている。3月岸和田の落車はあったが、復帰戦となった小松島G3からは新車も投入して好感触を得ていた。京王閣も2月にF1で走ったばかり、勝ち上がり連勝したいいイメージは色濃く残っているだろう。渡邉晴智も変わらず堅実。3月当所F1では根田空マークから優勝している。今シリーズは郡司の番手から虎視眈々と再現を狙う。
北日本勢も山崎芳仁に菅田壱道、和田圭の宮城勢となかなかのメンバー。山崎は3月小松島G3の落車はあったが、ダービーにはきっちりと仕上げてくるだろう。菅田、和田は今年記念を優勝しているし、早坂秀悟もいる。大挙して勝ち上がれば強固なラインを形成できそうだ。
中四国勢は3月平塚、4月伊東を連覇するなど、小川真太郎が好調だ。自力では清水裕友もいるし、追い込みもS班の桑原大志に橋本強と粒ぞろい。地区的にも勢いがあり侮れない。