3連覇狙う外国勢
第3回の玉野大会でG3に初出場した外国勢が玉野、大垣と4日制のこの大会を連覇している。今回もボス、ブフリにグレーツァーとそうそうたるメンバーで日本勢を圧倒するだろう。これが3年連続7度目の来日となるボスは日本の競輪を熟知している。今年も3戦で8勝を挙げ、優勝2回。脚力はもちろんのこと、しっかりとレースの流れを見極められる高い経験値も強みだ。ブフリは昨年、エボリューションの2回を含む、6度の優勝を飾った。今年はここまでVこそないが、初戦の4月松戸では前を任せたトルーマンが不発の展開から大外を強襲するなど、そのスピードは健在だ。初来日のグレーツァーは4月宇都宮、5月福井で6連勝し、直前の松阪でも1着。ボスとは宇都宮、松阪で前後を入れ替えて連係し、優勝を分け合っている。この2人に今回はブフリも加わる強力布陣なら外国勢による大会3連覇は十分に可能だ。
日本勢で一番の競走得点を誇るのは五輪メダリストの永井清史だ。昨年末から練習メニューを変え、今年はF1戦3連覇と好スタートを切った。その後も好調を維持しているが、宇都宮、福井と立て続けに決勝でグレーツァーにやられている。今度こその思いは強いだろう。森川大輔、林巨人とスジの援軍も多く、そろって勝ち上がることで外国勢に抵抗したい。
関東勢には鈴木庸之、池田勇人に金子幸央、さらには山岸佳太と自力タイプがそろっている。鈴木は4月函館G3、続く前記の松阪で優出するなど調子は上向き。池田もこれだけ自力型がそろえば番手もこなせる器用さが生きてくるはずだ。もちろん目標に事欠かない稲村成浩にもチャンスはある。外国勢に対抗するには個の力だけでは厳しい。関東が一枚岩で結束することで外国勢攻略の可能性が見えてくるかもしれない。
松本貴治も日本勢では屈指の機動型。宇都宮の準決勝では4着に敗れたが、グレーツァーを相手にあわやの場面を作った。4月川崎では記念初優出するなど、これからの中四国勢を背負って立つ若手のひとり。援軍も佐々木則幸をはじめ、山形一気、三宅伸と充実しており、今度こそ外国選手を撃破するか。
野原雅也、中井太祐と近畿勢にも機動型はそろっている。野原は最近、目立った成績こそ残せていないが、4月武雄記念で3連対、続くダービーで2度の確定板と状態は悪くない。中井は昨年10月向日町で野原の番手回りから優勝している。ここも野原と連係ならチャンスだ。
北日本勢は坂本貴史、守澤太志に安部貴之となかなかのメンバー。坂本は4月に冬季移動先から地元に戻り、状態は上向き。ダービーでの落車はあったが、ここまでには立て直してくるはずだ。守澤はここが1カ月半ぶりの実戦。昨年後半から落車続きだっただけに、空いた期間での変わり身に期待だ。