• いわき平競輪場第61回オールスター競輪8/15〜8/19


オールスター競輪 シリーズ展望

近畿を止められるのか…

新田祐大

新田祐大

 全日本選抜で幕を開けたG1戦線も、ダービー、高松宮記念杯とすでに3つのタイトルホルダーの名前が刻まれた。近畿2段駆けを粉砕した新田祐大がグランプリ一番乗りを果たした。その勢いのまま昨年後半と同様に新田、渡邉一成がタイトル争いをリードすると思われたが、ダービー、高松宮記念杯を三谷竜生が連覇。3つのG1表彰台(9人)のうち7人が近畿ということを考えれば、近畿勢が大きな潮流をつくっているのは間違いなさそうだ。

脇本雄太

脇本雄太

 そのなかでも脇本雄太を抜きに近畿勢は語れない。ナショナルチームに所属し、競輪の出場機会も限られている。今年ここまで出場したのは、わずかに5場所のみ。ダービー決勝では浅井康太、新田にレースをさせることなく、ラインの4車で上位を独占。高松宮記念杯も先行策から3番手以下をちぎって三谷とマッチレースを演じた。続く福井記念では野原雅也の番手で競り込まれた2日目を除いては、次元の違う走りでV。G1、3連覇がかかる三谷、獲得賞金でS班返り咲きを濃厚にしている村上義弘ら充実の布陣で、近畿勢が別線に立ちはだかる。

 北日本勢は、渡邉、新田の地元S班が中心。全日本選抜では単騎のハンデをものともせず新田がV奪取した。ナショナルチームでのハードトレーニングと競技のなかで、調整がかみ合っていない新田だが爆発的なパワーはピカイチ。日本代表のチームメイトの脇本にはない武器を持ち合わせている。それだけに地元のアドバンテージをうまく生かすと、今年2度目の戴冠が待っている。サマーナイトFを制した渡邉も動きは悪くない。新田次第で、オールスター連覇への視界が開けてくる。

平原康多

平原康多

 平原康多、武田豊樹、諸橋愛と3人のS班を擁する関東勢。平原は積極策も厭わない強気の攻めと、立ち回りのうまさでナショナルチーム組としのぎを削っている。ダービー、高松宮記念杯と続けて決勝進出を逃したが、白星は順調に重ねている。吉澤純平、武田の師弟コンビや木暮安由、諸橋と織りなすラインの調和がマッチすれば、脅威の布陣ができあがる。

 ナショナルチームでスピードの絶対値をさらにアップさせている深谷知広、復調気配の竹内雄作、吉田敏洋に浅井と、機動タイプがそろった中部勢も侮れない。地区を束ねる浅井も本来の動きを取り戻し、後半のG1戦線で巻き返したい。

 原田研太朗、太田竜馬らの躍進をみせる20代の機動型と、これまでを支えてきた小倉竜二、香川雄介、桑原大志、岩津裕介が息を合わせる中四国勢も怖い。

 中川誠一郎、山田英明と一撃を秘めた九州勢は、展開次第も台頭できるだけの力は持っている。

出場予定選手

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