武田豊がS班の意地見せる
松戸競輪場で再び激闘の幕が上がる。強力なメンバーが顔をそろえたが、武田豊樹を中心視する。落車の影響が長く尾を引いていたが、その中でもしっかりと結果を出している。ウィナーズカップでは盟友・平原康の番手から久しぶりにビッグを制覇。さらに、宮杯は1年ぶりにG1の決勝に進出と大舞台で存在感を示した。続く宇都宮記念は優勝こそ逃したが、着で優出。完全復活への歩みは止まっていない。吉田拓矢の番手を回れそうな上に、「普段本当によく練習してる」当所なら大いに期待が持てる。一息に終わったサマーナイトのうっ憤を今回で晴らそう。その吉田は4月武雄記念、5月名古屋記念と立て続けに落車したが、6月大宮を制覇して悪い流れをストップ。続く宮杯は尊敬する武田の助言を受けると、気持ちの入った走りで準決勝に進出した。再び心技体が整って、上昇気流に乗る日も遠くはない。積極的に攻めて同型ライバルを撃破しよう。関東は他にも武田らと同県の杉森輝大や、小林大介もいて戦力が充実している。
中川誠一郎も怖い存在だ。追い込み宣言こそしたが、持ち前のスピードに陰りはない。6月宇都宮記念では、初日に竹内雄作らを破りバンクレコードを更新。決勝は1センターまくりで節目の400勝を記念Vで飾るなど、自力が冴えわたっている。サマーナイトは準決勝で涙を飲んだが、初日に鋭いまくりで白星と持ち味は見せた。坂本亮馬との並びは流動的も、与えられた位置から自慢のダッシュを見せよう。坂本は6月久留米記念を優出。その後もF1戦でV争いに参加と、多彩な戦法を駆使して好走を見せている。小川勇介も含めた個性派メンバーで九州から優勝者輩出を狙う。
太田竜馬の活躍も見逃せない。宮杯は松谷秀らから逃げ切るなど、敗者戦ながら2度の確定板入り。地元の小松島記念は2年連続で優出と最前線で奮闘を続けている。別線を完封したサマーナイト初日の再現も十分だ。一息の成績が続く桑原大志も、太田を目標に得てチャンス。勝機をつかんで流れを変えよう。
地元勢も意地を見せたい。中村浩士は地元として唯一サマーナイトを優出。準決勝は目標が不発も、俊敏に切り替えて3着と的確な状況判断が光った。根田空史は宮杯の初日に圧巻の逃走劇を見せるなど、着以上に動き軽快。師匠・中村の前で普段以上の力走を見せるだろう。海老根恵太、伊勢崎彰大、近藤隆司らと力を合わせて、他地区を迎え撃つ。
成田和也も侮れない。4月西武園記念を優出やF1戦を2Vなど高いレベルで安定。永澤剛らと強固なラインを形成して本線に立ち向かう。松岡健介らの近畿勢や、柴崎淳、北野武史らの中部勢も虎視眈々とV奪取を目論む。