平原康と浅井康が激突

平原康多

浅井康太
競輪界を代表するオールラウンダーである平原康多と浅井康太が雌雄を決する。この両者の優劣は付け難いが、今年の戦歴は平原がややリードしているし、今シリーズは関東勢の層が厚い。したがって平原を中心視するのが自然だろう。今年はまだビッグレースでの優勝こそないものの、1月立川、5月京王閣の記念2Vを含み7月末までに25勝を挙げている。グレードレースだけ走り勝率48%、3連対率75%は素晴らしい数字だ。ラインの先頭でも番手回りでもそつなくこなして優勝をものにする。関東勢ではもう一人のS班である諸橋愛もチャンスあるシリーズだ。今年の前半戦は度重なる落車の影響で、S班らしい成績を残せていなかったが、7月弥彦記念9121着では昨年に続き地元記念連覇を達成した。この優勝で精神的にはいくらか楽になったはず。昨年9月武雄の共同通信社杯では平原のまくりを差してビッグ初Vを飾っているだけに、平原との連係が叶えば逆転も望めよう。
昨年に続き今年もなかなか優勝に手が届かなかった浅井康太だが、6月久留米記念では2211着とオール連対の優勝を達成した。7月サマーナイトの準決は竹内雄の逃げに乗り快勝、きっちりワンツーを決めていて、調子に問題はない。地元地区の北野武史らと息を合わせて、中部勢に流れを呼び込みたい。
古性優作は強気の自力攻撃で結果を出していて、7月サマーナイトではピンピンで決勝に乗っている。好位確保から自力を出せれば首位に躍り出る場面は十分だ。

山中秀将
平塚ダービーで優参を果たした山中秀将は、その後も6月久留米記念、7月福井記念で決勝に進出している。主武器のまくり、カマシには一段と磨きがかかった感があり、トップスピードが高まり、航続距離も伸びた印象だ。田中晴基、伊勢崎彰大との連係が叶えばラインも強固で、豪快な一撃を決めてV奪取もありうる。田中も7月小松島記念では5141着と2勝、二次予選では浅井康に勝っていて動きは良好だ。山中次第では連浮上してきそう。
北日本勢は早坂秀悟が先陣を受け持つ。早坂が先制なら鋭脚誇る佐藤慎太郎に出番が巡る。

山田英明 欠場