• 富山競輪場開設67周年記念瑞峰立山賞争奪戦8/30〜9/2

後記 GⅢ 富山 08/30

浅井康が力勝負を制す

浅井康太

浅井康太

決勝優勝写真

 山中にフタをされた片折が赤板ホームから内をすくって先頭に立つと、浅井も1センターで近畿コンビをすくう。「9番手にならないように」と走っていた浅井にとって4番手は絶好のポジション。2コーナーからまくると、合わせて番手から出てきた平原との争いに2センターで決着をつけた。
 「あれしかないと思ってた。平原さんが2コーナーで出なかったんで行くしかないと。いつもなら待つけど、モガき合って2、3着になっても力勝負をしようと思ってた。落車明けでも平原さんの調子はよさそうだし、出し切れたのは大きいですね」
 オールスターの疲労から直前はなかなか調子が上がらなかったが、初日のまくりでその不安を払しょくした。自力に番手とメンバーに応じて戦い抜いた4日間を「自在屋として評価できる」と浅井は胸を張る。それでも「80点ですね」と自己採点は辛口。そして「G1でだったら100点ですけどね」と続けた。次節は今月14日からの共同通信社杯。「今後につながる走りはできた」と話す浅井が100点満点をつけるレースに期待だ。
 浅井のまくりに応戦した平原だったが、スピードが違い過ぎた。2センターで出切られると、もはや差し返すことは叶わなかった。
 「山中にフタをされるのは予想外でしたね。でも、あいつ(片折)はあいつのレースをしたと思う。残りそうな雰囲気はあったし、浅井のスピードは合わせられる感じじゃなかった。強かったですね」
 埼玉勢が内から主導権を握ると、山中は7番手に。立て直して1コーナーから仕掛けたが、3着までが精いっぱいだった。
 「山本さんが切らせてくれない感じだった。フタしてれば何か起こって、自分にとってチャンスになるかなと思ってたら山本さんが内を空けて大ピンチになってしまった。(最後仕掛けたのは)苦肉の策ですけど、何とかですね」
 山本は赤板ホームで内をすくわれたのが痛かった。浅井の仕掛けに続く形にはなったが、外の山中に伸び負け4着に。
 「山中君が来て、ここだけは突っ張ろうと思って。それで後ろがゴチャゴチャすれば面白かったんですけど、内を空けてしまってはダメですね。もったいなかった」

Race Playback

レース経過

誘導員 : 有賀高士

 号砲で各車がけん制してから、山本-古性が誘導員を追って前団。以下は片折―平原―宿口、浅井、山中―伊勢崎―大塚の並びで落ち着く。 山中が青板前から上昇して片折に蓋をする。これを見ていた山本は2コーナーで誘導を降ろし、押さえに来た山中を出させない。山中が下げ切らずにいると、片折は近畿勢をすくって赤板でハナに立つ。浅井も埼玉勢に続く。山本は5番手で、山中が7番手。打鐘、最終ホームと一本棒で通過する。4番手を確保した浅井は、2コーナーから踏み込む。番手まくりで応戦した平原を楽々乗り越えると、そのまま押し切ってV。平原は浅井を追いかけるも、差は縮まらず2着。山中は1センターから仕掛けたが、平原のけん制もあって3着までが精いっぱいだった。

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