検車場レポート
浅井 康太 三重 90期 |
2段駆け布陣の埼玉トリオを浅井康太が粉砕した。山中秀将の上昇を許さずに、前受けの山本伸一が青板のバック前から突っ張る。山本が中バンクに上がった隙を見逃さず、片折亮太が内から抜けて赤板から主導権を取る。初手から埼玉トリオを追っていた単騎の浅井は4番手キープから目の覚めるようなスピードでまくって快勝。6月久留米記念以来、今年2度目の優勝を飾った。
「まさか優勝できるとは。あれしかないと思ってた。平原さんが2コーナーで出なかったんで行くしかないと。いつもなら待つけど、モガき合って2、3着になっても力勝負をしようと思ってた。落車明けでも平原さんの調子はよさそうだし、出し切れたのは大きいですね。ガムシャラでした。今後につながる走りはできたと思います」
最終バックから番手まくりを放った平原康多は浅井のスピードが違いすぎた。
「山中が前まで行くかと思ったけど、フタをされるのは予想外でしたね。でも、あいつ(片折)はあいつのレースをしたと思う。残りそうな雰囲気はあったし、浅井のスピードは合わせられる感じじゃなかった。強かったですね。いい経験ができました」
山本に突っ張られて7番手となった山中秀将だが、態勢を立て直してまくって3着に食い込んだ。
「(初手で)中団を取れたら理想でしたけど、後ろからしっかり押さえて、片折君のラインをどうするかって考えてました。山本さんが内を空けて、片折君のラインに出られてしまって厳しくなってしまった。ジャンのところは行けなかったです。それにしても浅井さんは強いですね。さすがだと思いました」
埼玉トリオの先頭を務めた片折亮太は赤板前から主導権を握ったが、ラインから優勝者を出せなかった。
「後ろ攻めがよかったけど、中団でフタをされてしまった。一瞬、空いた内を突いて前に出れたので、あとは行けるところまでと思って踏んでました。後ろを優勝させたかったんですが、自分の力のなさを感じました。いい勉強になったので、次につなげます」