総合力に勝る平原康
平原康多が高い総合力で優勝争いをリードする。昨年のグランプリは落車、再乗の8着。その影響で年頭の立川記念は欠場となったが、地元の大宮記念には間に合わせてくるだろう。大宮記念の走りで状態を判断する必要はありそうだが、ここは今年最初のG1、全日本選抜を前に最後の実戦。たとえ大宮で本調子ではなかったとしても、ここまでにはさらに上積みが期待できそうだ。鈴木竜士、鈴木庸之と今シリーズは関東勢に頼もしい機動型がそろっている。鈴木竜は昨年後半に急成長を遂げた選手。ただ今年初戦の静岡で落車しているだけに、状態が不安視される。平原同様に大宮記念のあっせんがあるだけに、そこで状態の判断が必要になるだろう。昨年後半の鈴木庸は11月防府、12月四日市と記念連続優出し、競輪祭でも連勝でダイヤモンドレースに勝ち上がった。ここもダッシュを生かした走りで関東勢をけん引するか。ベテラン神山雄一郎は関東の目標が豊富な利点を生かして勝ち上がりたい。
総力を結集して他地区の強豪を迎え撃ちたい中四国勢。そのために必要不可欠なのは太田竜馬、小川真太郎の活躍だ。太田は武雄で3連勝、小川は平塚で4連勝と、ともに今年は完全Vの好スタート。太田は昨年末のヤンググランプリ制覇で今年は次のステップに進む大事な1年になる。小川は昨年7月の鎖骨骨折からスランプが続いたが、続く和歌山記念も優出するなど、ここへ来て復調急だ。地元記念初優勝を狙うのは香川雄介。年末年始はF1戦とはいえ鋭いキメ脚を見せており、悲願成就の条件はそろっている。同じく地元の池田憲昭も記念連覇へ虎視眈々。さらに渡部哲男、柏野智典、三宅達也と中四国勢には力のある選手がそろっている。
村上義弘の存在も忘れてはならない。グランプリで落車して立川記念を欠場。全日本選抜前の実戦も大宮記念とここという点も平原と同じだ。復帰したシリーズで状態を判断する必要はあるが、当所記念で過去2Vの実績は軽視できない。山田久徳は昨年の当所大会でも決勝に勝ち上がるなど当所との相性はいい。昨年終盤も豊橋、佐世保記念で準優勝と動きはいいだけに、ここも期待できそうだ。稲川翔にとっては久々の記念開催。京都コンビと呼応して復調を確かなものにしたい。
今年初戦の奈良はまさかの成績に終わった山崎賢人。九州地区のG1を前に大宮とここで巻き返しを図りたい。園田匠も鋭いキメ脚で優勝を争うひとりだ。
中部勢では立川記念決勝3着の竹内雄作が復調気配。ここも同型を相手に主導権を握れば、差し脚鋭い坂口晃輔にもチャンスが。
1月高知で渡邉雄に続いて準Vの中村浩士も堅調。その差し脚は争覇圏内だ。