4連覇を狙う外国勢
過去に出場した3大会を全て制している外国勢が、ここも日本勢を圧倒する。今回出場するのはブフリ、グレーツァーにトルーマンの3選手。中心は昨年大会を制しているブフリだ。昨年はこの大会やエボリューションを含めて優勝8回。8月函館から3場所連続完全優勝で締めくくった。直前に青森で半年ぶりのレースを走れるだけにレース勘の不安もないだろう。グレーツァーは4月松戸で準優勝。昨年8月玉野から続く連勝は17でストップしたが、番手を回ったボティシャーに負けたのなら仕方ない。むしろ鈴木竜を力ずくで叩いたレース内容を評価すべきだろう。外国勢最年少のトルーマンは昨年に続き2度目の来日。前記の2人に実績ではかなわないが、昨年8月当所ではブフリの番手から優勝している。3人ともに日本勢を凌駕するスピードを持っているだけに、誰が優勝するかは決勝戦の並び次第だ。上位に機動型が手薄な南関勢は勝ち上がりで外国勢を目標にするレースが増えそう。新田康仁、望月永悟の地元コンビや成田健児、武井大介は外国勢のスピードに食い下がって決勝進出を狙う。
外国勢に抵抗するなら阿竹智史、小川真太郎の徳島コンビだ。阿竹は鎖骨骨折から復帰した2月大垣から好走を続け、太田竜の番手回りとはいえ3月玉野では6年ぶりの記念優勝を飾った。4月京王閣では決勝進出を逃したが、走るごとに調子を上げている印象はある。阿竹にとって同県の小川が追加参戦してきた点も心強い。小川は3月防府G3、福井と振るわなかったが、フレームを戻した4月武雄記念で2連対。ここも外国勢を相手に気持ちの入ったレースを見せてくれるだろう。竹内翼も勝ち上がってくれば強力な中四国ラインが完成する。
稲川翔を軸に野原雅也、岡崎智哉と自力タイプがそろった近畿勢も侮れない。昨年は欠場も多く流れに乗り切れなかった稲川だが、今年は3月岸和田で稲毛健の仕掛けに乗って優勝するなど着実に調子を戻している。4月松戸ではグレーツァーのスピードを体感しているだけに、どう対策を練ってくるか。野原は決まり手がまくりにかたよってはいるものの、先行力は健在。外国勢に自力で抵抗できる数少ない自力型だ。
大塚健一郎は3月松戸で坂本亮マークから優勝するなど徐々に本来の切れを取り戻しつつある。九州スジの自力型は手薄だが、中四国勢との連係も可能なだけにきっちりと決勝戦には勝ち上がってきそう。持ち前の強気な位置取りにも注目だ。
伊藤裕貴、森田優弥の若手機動型にも期待が集まる。伊藤は4月岸和田で宮本隼の逃げをまくって優勝。特進して3月にS級デビューしたばかりの森田は初の外国勢を相手に真っ向勝負を挑む。