グレーツァーが圧巻の完全優勝
マティエス・ブフリを先頭に結束した外国勢に小川真太郎、永井清史、森田優弥の日本勢がどう抵抗するかが注目された決勝戦だったが、ブフリが赤板ホームで先頭に立った時点で大勢は決まってしまった。最終1センターから内をすくった小川も3番手のジョセフ・トルーマンの横まですんなり番手を回ったマシュー・グレーツァーが大会制覇。外国勢による大会4連覇が決まった。
「とてもアグレッシブなレースでしたね。風を受けず番手だったけど、ついて行くのが大変でした。バックで5番(小川)が内に入って来てるのは気になりました。5番がかき回して大変なレースをしましたね。結果的にパーフェクトなレースだったし、勝ててすごくうれしいと思う」
このあとは一時オーストラリアに帰国して、「とても大事なオリンピックに向けたテスト」を受けてから、来月6日から開催される岐阜FIに出場予定。今年もグレーツァーら外国勢が全国各地で大暴れすることだろう。
内から来た小川の動きをしのいだジョセフ・トルーマンが2着に流れ込んだ。
「3番手は難しい位置だけど大丈夫でした。内に入って来られたけど、押し込んで大丈夫だった。ハッピーですね。1着を取りたかったけど、2着でもハッピー。ブフリもロング先行でいいレースをしてくれた。ワールドカップなどでは戦ってる相手だけど、ここではチームとして頑張れた。インターナショナルケイリンと日本の競輪は違うけど、私は日本の競輪が一番好きです(笑)」
打鐘過ぎ4コーナーから仕掛けた森田優弥を目がけて1コーナーからまくった永井清史小川、ブフリをとらえて3着に。
「これ以上(スタートけん制の)事故点は付けられないので前を取るしかないなと思った。(小川)真太郎が切って、そこを追いかける展開になったし後ろになるのはしょうがない。33で(3着まで)届いたんでいいと思います。これも競輪祭の権利があるんですよね? ヨシ!」
「狙ってたけどなあ」と内に切り込んで外国勢に割って入ろうとした小川真太郎だったが、4コーナーでブフリ、トルーマンとアンコになったこともあり4着に敗れた。
「森田が仕掛けて空いたところを行ってやろうと思ってました。テクニック不足ですね。テクが足りない。外国勢も意外に締めてくるし、デカくて怖いけど面白かった。中割れると思ったけど、ブフリが戻ってきたので危なかったです」
さすがのマティエス・ブフリでもロングスプリントでは厳しかった。赤板から2周風を切ったが最後に力尽きて5着に沈んだ。
「8番(森田)が押さえに来たから下げたけど、みんなが上がって外を回された。出て2周は早いな、ペースト思ったけど持たなかった。でもレースをコントロールするのは好きなので。いつも伊東で(決勝は)先行してるので、次はトルーマンの先行だね(笑)」