平原康が束ねる関東勢
今年は安定した走りは相変わらずながら、なかなか優勝に手が届かなかった平原康多。しかしながら、前期最終戦の6月久留米記念で今年の初Vを飾ると、その後は一戦ごとにスピードの切れが増した印象がある。サマーナイトフェスティバルの準決では、鮮やかなまくりで清水裕友らを破ると、8月西武園記念では沈着冷静な走りで地元記念Vをものにした。さらにオールスターは2315着と決勝に進出。決勝は先制した菅田壱、新田祐、渡邉一、佐藤慎の北日本勢に対し、5番手から最終2角で仕掛けると、新田祐との激しいつばぜり合いに敗れたものの、飲み込むかと思われた迫力満点の脚勢を披露している。今シリーズは関東勢の戦力が充実しているのも平原には追い風と言える。武田豊樹、木暮安由、吉田拓矢と頼れる面々ばかりだ。吉田はサマーナイトフェスティバルの決勝では、平原の前で駆けているし、オールスターの一次予選は力強い先行勝負で木暮とワンツーを決めている。武田は8月富山記念で7カ月ぶりの優出。ようやく復調してきた。木暮は8月小田原記念で準V。好調を維持している。
北日本勢は新山響平、渡邉、藤根俊貴と強力な自力型がズラリとそろった。新山はオールスター9392着、オリオン賞以外は先行している。強豪相手の準決は末脚を欠いて沈んだものの、自分のペースで駆けられた2次予選と最終日は粘り腰を発揮した。まだ地元記念のVはないだけに、今年こそは…という強い気持ちで挑んでこよう。渡邉はさすがのスピードを披露している。8月玉野決勝では宮本隼、桑原、松浦悠の中国勢を上がり10秒9の快速まくりで飲み込み優勝。オールスター1124着、決勝は最終2センターでバックを踏み直線は外へ持ち出すロスが響いたがG前は伸びていた。スピードを遺憾なく発揮できれば圧勝しても不思議ではない。最近の藤根俊貴は2着が目立つが仕掛けは早く、ほとんどのレースで最終バックを取っている。北日本勢のけん引役として期待がかかる。
中四国勢は清水裕友が欠場となったが、追加で太田竜馬が参戦する。オールスターはシャイニングスター賞で失格と悔しい思いをしているだけに、ここで結果がほしい。香川雄介に小川真太郎、桑原大志ら援軍も充実している。
昨年の覇者である山賀雅仁も忘れてはならない。今年はまだ優勝はないものの、8月西武園記念1117着、オールスターでも1勝を挙げていて最近の調子は申し分ない。