平原康がホームで躍動
ホームバンクの当所記念では素晴らしい成績を残している平原康多が優勝候補の筆頭だ。59、61、62、64、66、68周年と6Vを達成していて、今シリーズは7V目を狙っての参戦となる。輪界を代表するオールラウンダーの名をほしいままにしている平原の安定感は相変わらずで、昨年は7年連続、10回目のグランプリ出場を果たした。結果は3着でグランプリ初Vは成らなかったものの、直線でイエローラインあたりを鋭く伸びてきた脚勢は申し分なかった。今年初戦の1月立川記念は着で危なげなく決勝に進出していて、グランプリの調子を維持しているとみて良さそうだ。自力で戦っても優勝が十分に狙える状態にあるし、植原琢也、黒沢征治ら同県後輩の成長は平原にとって追い風で、3年ぶりの当所記念制覇を達成しよう。他の関東勢では木暮安由が侮れない。昨年は高松宮記念杯、寬仁親王牌、競輪祭とG1開催で3回決勝に乗っていて勝負強い。
中川誠一郎も昨年は充実した1年だった。全日本選抜、高松宮記念杯と2冠を達成、オールスター、寬仁親王牌では決勝に乗っている。昨年は不惑を迎えたが、仕掛けがツボにはまった時の自力攻撃の破壊力に陰りはまったく見られない。今年はここが走り初めとなるので、休養、練習ともにしっかりできたはず。豪快な一撃を決めてのV奪取は大いにありそうだ。
グランプリ2018の覇者である三谷竜生は、無念にもS班の座を明け渡した。しかしながら、昨年は秋あたりからリズムが回復していて、10月千葉記念in松戸で優勝すると、続く寬仁親王牌は逃げて準V。最終戦の12月伊東記念も会心のレース運びで優勝をゲットしていて、いい形で19年を締めくくった。持ち味である攻撃的な自力勝負が奏功すれば首位に躍り出ても不思議ではない。村上義弘も今年はS班から陥落していて、昨年は不本意な1年だった。しかしながら、12月伊東記念の決勝は、三谷竜にきっちり食い下がり近畿ワンツーを決めている。三谷が主導権を握るようなら勝ち負けに持ち込める。
南関勢は山中秀将、岩本俊介に岡村潤と実力者がそろっている。岡村は12月広島記念2着、3年半ぶりに記念Vをゲットしていて差し脚好調だ。スピードが光る山中、岩本の2人と息を合わせてチャンスをうかがう。