中国ゴールデンコンビが圧倒
清水裕友、松浦悠士の中国ゴールデンコンビに期待が集まる。この2人が昨年の終盤戦から競輪界を席巻している。昨年11月の小倉競輪祭は松浦、今年2月豊橋の全日本選抜は清水がそれぞれG1初制覇を果たした。そして3月の福井ウィナーズカップは松浦が優勝。いずれも決勝は両者で連係して、番手を回ったほうがVをさらっている。自力で強い2人が並んでしまえば、他の選手は太刀打ちできない。連係する時に、どちらが前を回るのかが最大のポイントになりそうだ。中国勢はS班の2人以外にも実力者が控えている。岩津裕介は安定した戦いぶりが光っている。ナショナルチームでスピードに磨きをかけた河端朋之は昨年4月川崎ナイター以来、1年2カ月ぶりのG3参戦となる。この開催の前に5月豊橋全プロ記念で9カ月ぶりの競輪復帰を果たす予定だ。2戦目なら競輪の感覚も取り戻していよう。世界の脚を披露できるか。復調ムードの宮本隼輔の走りも見逃せない。
四国勢は普段の開催なら中国勢と連係することが多いが、これだけ人数がそろうと別線勝負になる可能性が高い。四国の主軸を担うのは原田研太朗だ。今年は年頭から白星ラッシュ。3月ウィナーズカップでも優出するなど豪脚を披露していたが、4月以降は新型コロナウィルスの影響で走れていない。好調を維持していれば、あっさり勝ってもおかしくない。徳島同士の小倉竜二が原田のガード役だ。4月高知ブロックセブンは貫禄のV。度重なる落車のケガから立ち直り、本来の切れが戻っている。渡部哲男、香川雄介は差し脚好調。流れさえ向けば勝ち負けできる。落車のケガから徐々に復調している太田竜馬も軽視できない。
九州勢はS班の中川誠一郎に山田英明、井上昌己がV候補に挙げられる。中川は昨年10月の熊本記念in久留米で完全優勝を飾ったことが記憶に新しい。S班に返り咲いた今年も5月宇都宮記念着とエンジンが掛かってきた、そろそろ本領を発揮しよう。山田は強烈なまくりを主武器に各地で奮闘している。2月全日本選抜で決勝3着と大健闘。タイトルに手が届く位置まできている。井上昌己は自力の決まり手がなくなったが、シャープな決め脚はまだまだ健在だ。V戦線に必ず食い込んでくるだろう。地元の福岡勢は坂本亮馬、吉本卓仁、田中誠ら総勢16名がエントリー。一丸となって他地区の強豪を迎え撃つ。坂本は6年ぶりの地元記念制覇、吉本は地元記念初優勝を目指して全力を注ぐ。