石井寛が若手を一蹴
ガールズケイリンは、石井寛子が110期代のニューパワーの進撃を止められるかだろう。今年の石井はここまで5場所走って3V。さすがに安定しているが、毎年1年の最初から飛ばしていく石井にしてはやや物足りない部分がある。1月別府でのガールズケイリンコレクショントライアルでは決勝4着で、5月にホームバンクの京王閣で行なわれるコレクションの出場権は逃してしまった。とはいえ、デビューの年からグランプリ出場を続け、ガールズ最初の通算400勝を達成した第一人者としての威厳はいささかも揺らいでいない。まだまだ若手には負けないという気持ちは、高木佑真らを相手に優勝した1月岐阜、太田美穂らを相手に優勝した同月松阪、永塚祐らを相手に優勝した2月西武園を見てもわかる通り。ここも他の追随を許さないスタート力で初手から好位をキープし、後は高い集中力でレースの流れに乗っていって、強烈ダッシュで繰り出すまくり、差しで決着を付ける。
本来なら石井の一番のライバルとなるべき梶田舞は欠場が多く順調さを欠いている。無敵を誇る地元戦だけに、間に合わせて意地と底力を見せ付ける可能性は大いにあるが、現時点では強調材料はない。ならば、若手に期待する手だろう。1月取手でのトライアル決勝で高木真、石井貴(千葉)を完封する逃走劇で2着に粘ってコレクション出場権を手にした太田が一番の強敵となる。太田はその後も1月四日市、2月大宮で石井貴を破って優勝と本格化ムード。今の勢いならV奪取も十分だろう。11月松戸、2月佐世保MNでそれぞれ逃げ切って初優勝を果たした高木、岩崎ゆみこの機動力も侮れない。ともにまだレース運びに甘さは残るものの、自分の競走に持ち込むと強い。旋風を巻き起こせるか。
さらに、位置取り確かな比嘉真梨代、高橋智香、中野咲らも連候補から外せない。3人とも勝ち星は多くないが、3連対率の高さは特筆ものだ。板根茜弥や中村由香里にも注意。