全日本選抜を制した郡司浩
今シリーズは3名のSS班が参戦するが、最も勢いがあるのは郡司浩平だ。昨年の競輪祭着でタイトルホルダーの仲間入りを果たすと、今年のG1第一弾の全日本選抜は着とG1連覇を達成。ホームバンクの川崎で大きく成長を遂げた勇姿を披露している。オール連対での連覇は現在の充実ぶりの証明だろう。G3開催で主役を譲る訳にはいかない。素晴らしいスピードの切れを活かした自力攻撃で別線を粉砕しよう。鈴木裕が郡司とタッグを組む。全日本選抜は準決を乗り切れなかったが、二次予選では根田空の逃げを差して千葉ワンツーを決めている。F1戦は昨年5V、今年も1月取手で完全Vを飾っているものの、G3のVは11年9月松戸記念からない。そろそろという気持ちは強いはずだ。
輪界を代表するオールラウンダーの平原康多も高いレベルで調子を維持している。1月は立川記念着、大宮記念着と連覇すると、2月は高松記念準V、全日本選抜は初日特選を制して優参を果たしている。決勝は車体故障のために失速したものの、5番手からまくり上げて先制した南関ラインに襲いかかったスピードは平原康多ならではだった。自力戦か番手戦かはメンバー次第だが、全日本選抜の初日特選で前を任せた吉田拓矢との連係が叶うようならここも番手戦か。初日特選では逃げた吉田に乗って勝ち星をゲットしている。その吉田は昨年12月佐世保で待望の記念初Vを達成している。その後も持ち味の自力攻撃が冴え渡っていて好調だ。
もう一人のSS班である守澤太志も今年の滑り出しは順調だ。1月和歌山記念、2月高松記念で決勝進出、全日本選抜は決勝3着と好走していて、2年連続でのグランプリ出場に向けて視界は良好。全日本選抜の決勝は主導権を握った南関勢の後ろを確保していて、持ち味である俊敏な立ち回りが光った。北日本勢では山崎芳仁も動きがいい。全日本選抜は着、二次予選で敗退したが3勝を挙げている。
地元地区の中部勢は浅井康太、柴崎淳の三重同門コンビに当所ホームの竹内雄作らに期待がかかる。浅井は全日本選抜での動きは今ひとつの印象だったが、柴崎はスピードの切れが戻ってきていて、二次予選は上がり11秒1の快速まくりを決めて快勝した。竹内はしばらくGレースでのヒットがないだけに、地元のここで一発決めたいところ。
大駆けの魅力を秘めているのは北津留翼だ。全日本選抜では一次予選、二次予選をまくって連勝、二次予選では上がり10秒9をマークしている。展開がもつれるようだと怖い存在となる。
近畿勢では古性優作に注目したい。約1カ月半実戦から離れたが、レース勘に問題がなければ攻撃的な走りで優勝争いを賑わす。