新年も突っ走る児玉碧衣
20年7月~12月の期間における平均競走得点トップ7によって争われる今年最初のガールズ特別レース。女王・児玉碧衣が貫禄を示す。3連覇を達成したグランプリの疲れも見せず、年が変わっても児玉は順調そのものだ。17戦で15勝し、2着2回。1月別府でのガールズケイリンコレクショントライアルも快速まくりを決めて文句なしのVを決めている。それでも2着2回に“細かい所のミスがある”と一切気を緩めることはない。“グランプリを逃げ切りで優勝すること”が今年の目標なら早めからのスパートで決着を付ける。
グランプリ準Vの梅川風子は2月取手での落車で状態が未知数。高木真備、佐藤水菜が児玉を追う。高木は今年初戦となった1月取手でのトライアルで決勝5着といきなり不覚を取ったが、以後は3月静岡まで5場所連続で完全優勝。先行、まくりをうまく使い分けられているし、絶体絶命の態勢だった静岡決勝でも勝ったように持ち前のダッシュを生かしたオールラウンダーという理想に着実に前進している。レースの流れに俊敏に反応していければ逆転も。
佐藤は別府トライアル決勝で児玉にねじ伏せられて3着。コレクション出場権はゲットも、悔しさの残る結果にリベンジへと燃える。まだ一度も先着すらない児玉の壁は高いが、不安のないデキなら今度こその期待を抱かせる。直前の2月前橋MNは連日後続をぶっ千切るまくりで今年3度目の完全V。ナショナルチームのハードなトレーニングでワンランクアップした豪脚で結果を出したい。
坂口楓華もVラッシュの新年スタートを切っていて、ガールズトップがそろうビッグレースで勝ち負けの争いを演じる態勢は整ってきた。踏み出してからの加速は強烈だし、レースも見えている。
石井貴子は、直近の3月平も予選1で逃げて着外に沈んだが、決勝はきっちり勝って連続V。相変らずここ一番での勝負強さが光る。若手の台頭が目立ってきたガールズだが意地を見せたいところ。
1月伊東での落車が尾を引いて苦しい戦いが続いている鈴木美教。しかし、強地脚を発揮して高木の準Vだった静岡決勝の走りで光は見えた。ノーマークにはできない。