当所記念連覇を狙う清水裕
昨年は全日本選抜、サマーナイトフェスティバルを制覇してビッグレース2冠に輝いた清水裕友。今年はウィナーズカップで優勝、全日本選抜と日本選手権は決勝に進出していて、ビッグレースで存在感を猛アピール。豊かなスピード、仕掛けどころを逃がさない機敏な立ち回りで、安定した成績を残している。今シリーズは前半戦最後のGレースだが、現在の獲得賞金ランキングは第3位で、4年連続のグランプリ出場に向けて視界は良好だ。強力な自力型がそろい激戦必至だが、むしろ混戦は望むところか。71周年大会に続き連覇を狙う。
同じくSS班の佐藤慎太郎も動きはいい。日本選手権着の決勝では松浦悠、郡司浩とデッドヒートを演じると、5月函館記念着、全プロ記念は優秀戦2着でスーパープロピストレーサー賞に乗っている。今シリーズの北日本勢は上位クラスの自力型が手薄だが、メンバーに応じて幅広い地区の選手と連係して結果を出していて、菅田壱道との連係が叶わなくても機動型がそろった関東勢あたりと組む可能性もありそう。最後は的確なコース選択と鋭い差し脚を発揮しての突っ込みには警戒が必要だ。
寺崎浩平、野原雅也の福井コンビにレース巧者の稲川翔と強豪ぞろいの近畿勢も好勝負が見込める。日本選手権は連対がなかった寺崎だが、全プロ記念の初日は上がり11秒フラの快速まくりを決めて勝っている。野原は自力攻撃が冴え渡り、日本選手権では一次予選、二次予選を連勝すると、全プロ記念の最終日は郡司、平原康多、岩本俊介らを撃破した。両者の前後は流動的だが、稲川の援護を得て主導権を握れば近畿勢から優勝者が出てもおかしくない。
地元地区の九州勢では山田英明に期待がかかる。今年は特に目立つ成績は残していないものの、ウイナーズカップで優参、全日本選抜、日本選手権では準決に駒を進めている。攻め口は多彩なので、どのようなメンバー構成でも動向からは目が離せない。
波乱を呼べば岩本、野口裕史の千葉コンビか。岩本は自慢のスピードを遺憾なく発揮していて、ウイナーズカップは一次予選、二次予選を連勝、日本選手権ではゴールデンレーサー賞に駒を進めている。野口は4月西武園記念で完全Vを飾ると、5月函館記念は3連勝で優参。重戦車を彷彿させる先行は迫力満点だ。
一方、関東勢は大黒柱だった平原が直前の怪我で欠場となってしまった。しかし、吉田拓矢、眞杉匠、森田優弥と、前記の通り機動型がそろっているので動向からは目が離せない。記念のVもあり実績上位の吉田、ダービーで決勝に乗って名を上げた眞杉、今年に入って好走続きの森田。ラインを組めるようなら他地区勢にとっては脅威だし、個々で戦っても一発ある。