高松宮記念杯覇者の宿口陽
高松宮記念杯で優勝しタイトルホルダーの仲間入りを果たした宿口陽一。その後もオールスター着、共同通信社杯着などビッグレースで大活躍を演じていて、高松宮記念杯のVは実力の賜物だったことを証明している。直近4カ月の競走得点は114点台で今シリーズトップ。寬仁親王牌に参戦組が不在なら主役の座は譲れないところ。持ち味である機動力を活かした自在戦で優勝をものにしよう。同県の武藤龍生も地力強化を感じさせる走りを披露している。ダービーでG1初優参を果たすと、共同通信社杯は着と2連対。差し脚に迫力を増した印象だ。宿口とは6月青森の初日特選で連係していて、力強いまくりで勝った宿口にきっちり続いて2着。ワンツーを決めた実績があり、埼玉コンビで連独占は十分だ。
スピード豊かな柴崎淳も有力な優勝候補だ。6月福井G3で優勝すると、オールスターは着と3回の確定板入り。更に8月立川では山口拳のまくりを差して今年3V目を達成している。自力勝負でも十分に優勝は狙えるが、山田諒との連係が叶えば展開の利を得られる可能性もある。山田とは相性が良く、6月福井G3の準決、オールスター一次予選2で山田目標から勝ち星をゲットした。
注目株は地元の佐々木悠葵だ。オールスターの一次予選1で落車した後は欠場が続いていたが、9月松戸から復帰して1着。決勝は単騎で力を発揮できずに終わったものの、予選、準決は逃げ切っていて仕上がりは悪くなかった。この開催までには更に調子の上積みが期待できるはずなので、非凡な機動力を活かして大暴れしても不思議ではない。F1戦とは言え、前期は5回の完全Vを飾っている自力攻撃は伊達ではない。小林大介が続き地元ラインを形成する。
アキレス腱断裂の大ケガを負った吉澤純平だが、復帰後は順調に調子を上げてきている。8月川崎G3で着と優勝すると、9月西武園着、同月青森記念着など勝ち星が多い。師匠の武田豊樹、茨栃ラインの神山拓弥が後ろを固めればラインは強固で、強気の攻めで師弟ワンツーを目指す。武田は9月青森記念1着。初日と最終日はいずれも武田亮の逃げを利して2勝を挙げたものの、二次予選は4番手キープからまくって勝った吉澤に続けなかった。ここはきっちり決めたい。
西日本勢は佐々木豪の自力戦に期待がかかる。大きな数字が続いた時があったものの、8月小田原記念では2着で決勝に進出すると、共同通信社杯は3日目に一般戦ながら2着に入っている。リズムが好転してきたので、タイミングよく仕掛けての一発には注意したい。差し脚冴える池田憲昭が佐々木豪とタッグを組む。9月向日町記念では優参は成らずも1着と3連対を果たしている。