4連覇を目指す清水裕
寬仁親王牌の結果で多少は評価が変わる可能性はあるものの、SS班が優勝争いをリードしていくのは間違いあるまい。中でも地元の清水裕友はこの大会には圧倒的な実績を残していて、目下のところ69、70、71周年と3連覇中。今年は4連覇をかけての参戦となるだけに、いつも以上に闘志をみなぎらせて優勝を睨む。今年の獲得賞金ランキングは第4位。暮れのグランプリ出場に向けて順調に来ているが、優勝となると3月のウイナーズカップの1回だけなのは不本意なはず。10月平塚記念着の動きは良好で、盟友・松浦悠士とのタッグで地元記念Vの連勝記録を伸ばすとみて中心視した。その松浦は一息不足の場所が続く。8月松戸記念では今年のGレース8V目を達成したが、その後は9月向日町記念、共同通信社杯と決勝を外すと、10月熊本記念in久留米は優参は果たすも着と未勝利に終わった。暮れのグランプリまであと2カ月。そろそろ調子を上げていきたい。
新田祐大、守澤太志の北日本SSコンビが中国黄金コンビの前に立ちはだかる。共同通信社杯着、10月平塚記念着と決勝では結果が出ていない新田だが、北日本地区プロでは1㎞TTで1分03秒511の好タイムで優勝、スプリントと合わせて2冠を達成した。世界の舞台で活躍しているスピードはかなりのレベル。短走路なら先行も視野に入れた積極的な自力攻撃で優勝を狙おう。10月はあっせんが止まった守澤だが、ケガや病気による欠場ではないので体調に不安はない。今年のビッグレースはダービー以外は決勝に乗っていて、安定感抜群の成績を残している。レース勘に問題が無ければ優勝争いに加わってくる。
持ち味の自力攻撃に磨きがかかった吉田拓矢の単にも魅力を感じる。高松宮記念杯で準Vと好走すると、6月久留米記念、7月弥彦、10月松戸で優勝を飾っている。好位キープから自力を出せればSS班を撃破しても不思議ではない。諸橋愛は相変わらず差し脚が切れている。熊本記念in久留米の準決では、平原康の快速まくりを差し、上がりタイムは11秒フラ。吉田とはサマーナイトの最終日にワンツーを決めている。
太田竜馬、小倉竜二の徳島勢に香川雄介とそろった四国勢も侮れない。太田は7月小松島記念で優勝すると、オールスター着、共同通信社杯は準決4着など、ビッグレースで快速を披露している。小倉も成績を高いレベルでまとめていて、好連係を決めれば徳島ワンツーの場面もありそうだ。
ビッグレースでも存在感を示している稲川翔も忘れてはならない。巧みな位置取りと鋭い差し脚には定評があり、10月当所では今年3V目を達成している。今シリーズの近畿勢は上位クラスの自力型が手薄なので、出方には注意しておきたい。