当所の実績なら荒井崇
競輪祭直後の開催のためトップクラスは少なく、S1班中堅クラスによるV争い。優勝候補は5指に余るが、当所で素晴らしい実績を残しているのは地元の荒井崇博だ。当所記念では58、60、64、69周年と4Vを達成している。69周年では松浦悠、平原康らの現SS班を撃破していて、決して相手が軽かったわけではない。今年の71周年大会は2着と二次予選で敗退したが、気持ちを切り替え連勝で締めくくっていて、地元戦にかける思いの強さはかなりのもの。今シリーズも必勝の態勢で臨んでこよう。9月久留米では町田太の快速まくりを差してV、寬仁親王牌は着と2連対を果たしていて調子も上向きだ。荒井が頼りにするのは上田尭弥。まだG1大会では結果を出せていないものの、9月青森記念は1着で優参、10月熊本記念in久留米では1着で準決に駒を進めている。当所は10月にも参戦してまくって優勝をゲットしているだけに、いいイメージで走れるはず。
スピード非凡な小原佑太の単にも魅力を感じる。トラック短距離の強化指定選手で、トップスピード、ダッシュ力は一級品。前期はF1戦で2Vをいずれも逃げ切りで飾っているし、共同通信社杯では二次予選B2着で準決に進出、駆けて新山響と青森ワンツーを決めている。機動力を遺憾なく発揮できれば勝ち負けに持ち込める。坂本貴史もここはチャンスだ。しばらくVからは見離されているが、9月青森記念は決勝進出、寬仁親王牌では最終日にまくって1勝を挙げていて調子に問題はない。
持ち味の自力攻撃に一段と磨きがかかった谷口遼平も有力な優勝候補。10月熊本記念in久留米で2着とブレイクすると、その後も寬仁親王牌着、11月四日市記念2着と力強い走りを披露している。タイミング良く仕掛けて主導権を握れば押し切っても不思議ではない。
競走得点トップは村田雅一だ。共同通信社杯では3日目特選で寺崎浩の逃げを好マークして2着、寬仁親王牌の一次予選は後方に置かれるも巧みなコース選択から勝ち星をゲットしている。チャンスが巡ってくればものにできる状態にある。稲毛健太との連係から勝機を見い出す。その稲毛は特に強調できるような成績ではないが、仕掛けがツボにはまった時の自力攻撃には破壊力がある。
原田研太朗、高原仁志、堤洋とそろった徳島勢も侮れない勢力だ。今年はなかなか波に乗り切れない原田だが、寬仁親王牌は二次予選B1着で準決に進出すると、11月別府では同県久米康の逃げに乗り今年初Vをゲットしている。展開がもつれるようだと原田のまくりが決まる場面もありそうだ。高原はその別府の決勝で原田に食い下がり徳島ワンツーを決めた実績がある。