連覇を狙う平原康が主役
新春を飾るにふさわしい豪華なメンバーがそろった。この大会で最も実績を残しているのは62、66、69周年と3Vを達成している平原康多だ。昨年の平原は落車で調子を落とした時があったものの、寬仁親王牌では17年2月の全日本選抜以来となるG1優勝を果たした。競輪祭着も決勝進出は逃がしたが動きは悪くなく、引き続き調子は良好。自力勝負でも十分に優勝は狙えるが、新SS班の吉田拓矢、11月四日市で記念初Vを飾った坂井洋ら関東の自力型との連係が叶うようなら更に優勢は拡大する。昨年に続いての大会連覇は有力だ。競輪祭でタイトルホルダーの仲間入りを果たした吉田。高松宮記念杯で準V、寬仁親王牌でも決勝に乗っていただけに、G1を獲るだけの力を付けていたとみていい。仕掛け次第では平原を振り切っても不思議ではない。
7年ぶりにSS班の座を明け渡した新田祐大だが、自転車競技中心のスケジュールのために出走回数が少なく、脚力の低下が原因ではない。東京五輪の後はなかなか優勝に手が届かなかったものの、12月伊東記念では深谷知らを撃破してVをゲット。気を良くしての参戦が予想されるだけに、好スパートして別線を沈黙させる場面は大いにありそうだ。タッグを組む守澤太志は12月広島記念で落車の影響がまだありそうで気がかり。
今年もSS班を張る清水裕友の単にも魅力を感じる。この大会はゲンが良く、67、68周年を連覇している。競輪祭は一次予選1で落車した影響があったのか、二次予選2は本来のスピードが見られず9着で欠場。体調には一抹の不安は残るが、グランプリに向けて調子は戻しているはず。好位置確保から自力を繰り出してのV獲りは考えておきたい。同県の桑原大志が清水を盛り立てる。
今年もSS班復帰は果たせなかった浅井康太だが、21年は9月松阪記念を含み6Vを達成していて、スピードの切れは悪くなかった。12月豊橋では3連勝で21年を締めくくっている。混戦になるようなら豪快なまくりで首位に躍り出てもおかしくない。58周年以来となるこの大会2V目を狙う。
太田竜馬、小倉竜二の徳島コンビも侮れない。寬仁親王牌では初日特選、ローズカップともに2着で準決に駒を進めた太田。仕掛けがツボにはまった時の破壊力はSS班に見劣りしない。その頃に比べると最近の動きは今ひとつだが、調子が戻れば好勝負に持ち込める。連係実績の豊富な小倉は相変わらず安定している。太田の仕掛けに乗って差し脚を伸ばす。
南関勢は松井宏佑、内藤秀久の神奈川コンビに渡邉雄太、岡村潤の静岡コンビもいて豊富な戦力を誇る。11月当所欠着はやや末脚が甘かった松井だが、8月小田原記念では清水を相手に逃げ切りVの実績がありスピードは一級品だ。一発あるか。