主役は3連覇を狙う松浦悠
昨年はダービー、サマーナイトフェスティバルの優勝をはじめとして記念開催では7Vを達成した松浦悠士を本命に推した。今年は1月和歌山記念からスタートしたが結果は着。決勝は目標にした松本秀が不発に終わり自らまくり上げるも苦戦を強いられたが、準決は4番手キープから根田空の逃げを力強くまくっていて動きは悪くなかった。香川雄介、石原颯の地元勢との連係はメンバー次第だろうが、自分で戦っても十分に優勝を狙える脚勢にある。この大会はとても相性が良く、69、70周年を連覇していて、今年は3連覇をかけての参戦だ。
KEIRINグランプリ2021の覇者・古性優作も今年は和歌山記念から走り始めた。着、準決は鮮やかにまくって危なげなく決勝進出は果たしたものの、好調時のようなスピードの切れは見られなかった。だが、修正能力の高さには定評があるので、この開催には上積みがあるはず。他の近畿勢が山田久徳、村田雅一なら古性が先頭で戦うか。持ち味である攻撃的な自在戦が奏功なら主役を演じる可能性は大いにある。
新SS班の宿口陽一も有力な優勝候補だ。昨年は高松宮記念杯でタイトルホルダーの仲間入りを果たすと、その後もビッグレースで勝ち星を稼いでいて、10月前橋G3では優勝をものにしている。自力基本の競走だが、眞杉匠、杉森輝大ら栃茨勢との連係も考えられよう。何でもできる関東勢の大将格として別線撃破を目指す。
もう一人のSS班である佐藤慎太郎はどう出るか。今シリーズの上位陣は北日本の機動型が少なく、ラインの総合力では劣勢だ。松浦、古性と同様に和歌山記念から新年スタートし着は郡司浩との連係が叶った結果とは言え、さすがだった。
一発の魅力を秘めるのは北津留翼、中川誠一郎の九州勢だ。最近の北津留は自慢の快速を遺憾なく発揮している。競輪祭で着と決勝に乗ると、12月伊東記念着、同月久留米着と勝ち星を量産している。展開がもつれるようだと豪快な一撃が決まる場面もありそうだ。中川は1月佐世保着と今年は好スタートを切った。準決では山崎賢のまくりを交わして10秒7のバンクレコードを叩き出している。42歳のベテランながらスピードに陰りは見られない。展開が向けばものにできる状態だ。
南関勢では松谷秀幸、鈴木裕らに上位進出の期待がかかる。ここのところ松谷は伸びがいい。12月松山記念で着と決勝に乗ると、同月立川着、1月伊東着と好成績が続いている。好位置を占めれば連に浮上しても不思議ではない。鈴木も12月佐世保記念で決勝3着、1月静岡着など動きは悪くない。うまくレースの流れに乗れると怖い。