平原康が軸の関東ライン
安定感の高さには定評がある平原康多。今年は勝ち星も多い。前期はG3開催の3Vを含み21勝を挙げていて、勝率は53・8%。昨年の39・1%を大きく上回っている。高松宮記念杯では東準決で落車のアクシデントに見舞われ、6月久留米記念を欠場もサマーナイトから復帰。この開催には更に調子の上積みが見込めるはずで、体調に不安はあるまい。この大会は一昨年に70周年を制しているし、昨年は寬仁親王牌で優勝していて相性がいいバンク。吉田拓矢の存在も平原には追い風だ。ダービーの初日特選は逃げた吉田を差して白星スタートを決めると、ゴールデンレーサー賞は4番手確保からまくった吉田を交わして連勝の実績がある。関東勢の大将格として主役を務める。吉田拓矢は順調に来ている。ビッグレースでは決勝に乗れていないものの、前期はG3開催で2Vを飾った。迫力を増している自力攻撃が奏功なら勝ち負けに持ち込める。この大会に素晴らしい実績を残しているのは地元の諸橋愛だ。67、68、69周年と3連覇を達成している。最近の伸びも良好で、高松宮記念杯では東準決2着で決勝進出、6月立川は目標の岩本俊は不発も直線鋭く伸びてVをゲットした。チャンスが巡ってくれば首位に躍り出る場面も大いにあろう。関東勢では菊池岳仁が注目株。6月は松戸G3で着、当所着と先行力を猛アピール。関東の先頭で強気に攻める。
強力な関東勢を粉砕すれば三谷竜生か。最近は切れのいい動きを披露していて、6月は取手記念1着、高松宮記念杯着、四日市着と白星ラッシュだ。好位置を占めて自力を出せれば好勝負に持ち込める。三谷とタッグを組む東口善朋は体調が気がかり。ダービーで決勝進出、高松宮記念杯では西初日特選を勝つなど差し脚が冴えていたが、西準決で落車している。体調に問題が無ければ三谷の動きに乗って上位進出が望める。
小松崎大地を成田和也、佐々木雄一が援護する福島トリオも忘れてはならない。今年の小松崎は調子の波が少なく、高いレベルで成績をまとめていて、高松宮記念杯では決勝に乗っている。成田も今年は年頭から鋭い差し脚を披露しており、ビッグレースで大活躍。全日本選抜、ウィナーズカップ、高松宮記念杯で優参を果たしている。小松崎と成田は高松宮記念杯の青龍賞で連係したばかりで、好機に仕掛けて主導権を握った小松崎(3着)を成田が差して勝っている。ここも小松崎が好スパートを決めれば成田に出番が巡ってくる。
自力攻撃の破壊力なら宮本隼輔もかなりのもの。ダービーでは着と2勝を挙げている。だが、高松宮記念杯の最終日に落車しているので、体調が浮沈の鍵となりそうだ。