関東結束で平原康多
今年はビッグレースの優勝にはまだ手が届いていない平原康多だが、記念開催では4Vを達成している。今年の勝率は53・9%で、昨年の39・1%を大きく上回っている。獲得賞金ランキングは第6位(10月15日現在)。10年連続のグランプリ出場に向けて視界は良好だ。ここは関東の自力型が充実しているのも追い風。同県の宿口陽一、森田優弥をはじめとして、連係実績がある眞杉匠、吉田有希と頼れる自力型がズラリ。この大会は相性が良く、69、71周年と2Vを飾っている。3V目を達成するとみて中心視。宿口は共同通信社杯で落車し、9月向日町記念を欠場。体調が浮沈の鍵となりそうだ。眞杉は自力攻撃に一段と磨きがかかった印象がある。今年は記念開催で2Vを飾っているし、共同通信社杯は優参ならずも着と3連対を果たした。吉田も共同通信社杯着では先行力を猛アピール。積極的な競走で関東勢をけん引する。
もちろん古性優作を重視する手もある。今年はG1戦線で圧倒的な存在感を示している。ここまで4大会すべて決勝に進出していて、全日本選抜、高松宮記念杯で優勝。記念開催のVはないものの、準Vは3回ある。ここはスジの自力型は手薄も単騎戦はまったく苦にしない。ただ、古性も共同通信社杯の準決で落車し、向日町記念を欠場しているので、初日の動きには注目しておきたい。
新田祐大、渡部幸訓の福島コンビも好勝負が見込める。新田は共同通信社杯着、優出はならずも伸びは悪くなかったし、その後はF1戦とは言え、9月平塚❷着、10月西武園❶着と連を外していない。当所は15年のダービーで初のG1制覇したゲンのいいバンク。世界の舞台で大活躍したワールドクラスのスピードを遺憾なく発揮なら首位に躍り出る場面も十分だろう。援護する渡部は差し脚が冴えている。9月立川ではスーパールーキー・中野慎のまくりを差して優勝した。チャンスが巡ってくればものにできる状態だ。
南関勢も戦力はそろっている。和田健太郎、岩本俊介の千葉コンビに松井宏佑、小原太樹の神奈川コンビ。最近の和田は差し脚が冴えている。9月奈良で今年初Vを3連勝で飾ると、同月弥彦、10月小倉でもVをゲット。岩本も調子は良好だ。サマーナイトで準Vと気を吐いた後も、9月岐阜記念➍着、10月函館❷着と快速を披露している。岩本が好機に仕掛けて別線をねじ伏せれば、70周年大会の覇者である和田が大会2V目を手にする場面も大いにあろう。今年は決勝ではまだ結果が出ていない松井ながら、オールスター、共同通信社杯ではともに1勝、2着1回。スピードは一級品で、仕掛けがツボにはまれば勝ち負けに持ち込んでも不思議ではない。小原は8月名古屋、9月川崎を連覇している。川崎では深谷知のまくりを差していて差し脚鋭い。