古性優を指名も激戦
全日本選抜の結果で多少は評価が変わってくるかもしれないが、連の軸として最も信頼性が高いのは古性優作だろう。1月和歌山記念、同月豊橋記念はいずれも❷着とオール連対の準V。2月奈良記念では二次予選で無念の失格を喫したものの、初日特選は脇本雄の逃げを差し切っている。今年も安定感の高さは相変わらずだ。今シリーズは近畿勢の上位陣には機動型が少ないので、自力攻撃で優勝をものにしよう。同郷で同期の神田紘輔が古性に続く。2月豊橋❺着、同月岸和田❶着と調子は良好。しぶとさを発揮して大阪ワンツーを決めるか。
この大会には素晴らしい成績を残している平原康多から狙う手もある。61、68、69周年大会を制覇していて、今年は3連覇をかけての参戦となる。2月奈良記念の二次予選で落車のアクシデントに見舞われたものの、幸い大事には至っておらず体調に不安はない。平原が頼りにするのは吉田有希だ。吉田の機動力は一級品で、1月大宮記念の初日特選では、郡司浩、新山響平らを相手に先手を奪った吉田を利した平原が勝ち星をゲットしている。ここも吉田が主導権を握れば、平原の3連覇達成は大いにあろう。
昨年は競輪祭を制してタイトルホルダーの仲間入りを果たした新山。今年の成績にはやや波があるものの、1月大宮記念の準決では、上がり13秒8の超速まくりで深谷知の逃げを仕留めている。仕掛けがツボにはまれば首位に踊り出てもおかしくない。昨年の共同通信社杯の最終日に新山のまくりに食い下がってワンツーを決めた大槻寛徳が援護する。
昨年は2センターから上がり10秒9のまくり追い込みで強襲するも、平原には届かずの準Vだった山口拳矢。今年こそはの思いは強いことだろう。一昨年は岐阜で開催された共同通信社杯でビッグレース初Vを飾っていて、地元戦にはめっぽう強い。好位キープに成功すれば、切れ味抜群のまくりで主役を演じても不思議ではない。
岩本俊介、鈴木裕の千葉コンビも好勝負が見込める。スピード豊かな岩本の自力攻撃は破壊力抜群で、昨年はサマーナイトで準V、12月松戸記念で優勝している。今年の成績もまずまずで、1月久留米の初日特選では、北津留翼の逃げをまくりで仕留めた。鈴木も最近の動きは悪くないので、岩本が好スパートを決めれば千葉コンビで連独占もありうる。
小倉竜二、犬伏湧也の徳島同門コンビも侮れない。犬伏のスピードには素晴らしいものがある。昨年はF1戦ながら5Vを達成していて、43勝をあげている。この両者は2月小倉で連係したばかりで、初日特選は逃げ切った犬伏に小倉が食い下がりワンツーを決めた。だが、決勝は犬伏と取鳥雄で激しい先手争いとなり、共倒れに終わっている。犬伏があまり脚力を削られずに主導権を握れるかが浮沈の鍵となりそうだ。