主役は譲れない郡司浩
強大な戦力を誇る南関勢。自力型は郡司浩平、深谷知広、松井宏佑、和田真久留、北井佑季、追い込み型は松谷秀幸、福田知也と他地区を圧倒的にリードしている。エースはもちろんSS班の郡司だ。全日本選抜、ウィナーズカップはいずれも準決を乗り切れず、今年はビッグレースでは結果を出せていないが、G3の4場所はオール優参し、2月静岡記念でVをゲット。調子にはまったく問題はないし、この大会は67、69、70周年の3Vを達成している実績もある。南関連係から4V目を飾り、地元ファンの期待に応える。ナショナルチームを卒業し、競輪に専念となった深谷。さすがに成績は安定してきていて、今年は1月大宮記念を含み、早くも3Vを達成している。全日本選抜では初日特選を勝つなど、機動力を遺憾なく発揮できたときは、ビッグレースでも結果を出している。地元勢を盛り立てても、引き立て役にはとどまらない。今の脚勢なら昨年に続き大会連覇は大いにあろう。松井は72周年大会の覇者。全日本選抜では一次予選で敗退も2日目から着と3連対、ウィナーズカップの一次予選は逃げて2着など、自慢のスピードは一級品だ。タイミングよく仕掛けて主導権を握れば好勝負に持ち込める。和田は71周年大会の覇者。全日本選抜はあまり振るわなかったが、3月平塚❷着、ウィナーズカップは最終日に松井の逃げを利して1勝を挙げていて調子は上向き。チャンスが巡ってくればものにできる状態だ。今年は初戦の1月取手で落車と滑り出しで躓いた松谷だが、一戦ごとに調子を上げている印象がある。全日本選抜は着と3回確定板入りすると、3月松山記念は決勝に進出、同月四日市は連日素晴らしい伸びを披露し3連勝。いいムードで地元記念を迎える。
新田祐大、守澤太志、和田圭の北日本勢が南関勢の前に立ちはだかる。世界の舞台で活躍した新田のスピードには素晴らしいものがあるし、最近は位置取りにも意欲を見せていて、後方に置かれるレースが少なくなった。基本は自力勝負だろうが、展開次第では南関ラインの分断を狙う可能性もありそうだ。新田が首位に躍り出る場面は考えておきたい。守澤は相変わらず高いレベルで成績をまとめている。全日本選抜❷着、ウィナーズカップ❸着など、どのような展開になっても大崩れがない。新田の自在戦が奏功なら首位争いに加わってくるし、不利な位置となってもコースを探して突っ込んでこよう。
眞杉匠、吉澤純平の栃茨コンビも侮れない。眞杉の自力攻撃の破壊力は相変わらずで、今年のF1戦は3場所走ってすべてV。全日本選抜では初日特選で勝ち星をゲットしている。3月は実戦から離れたので、レース勘には一抹の不安が残るが、一発の魅力を秘めている。