女王・柳原真緒を巡る争い
新女王の名に恥じない活躍を見せる柳原真緒が4日制シリーズで主役を務める。1月に行われたトライアル戦を含め今年に入って2着は数回ある以外は勝ちっ放しで、3月の地元福井までに6連覇を達成している。昨年5月のコレクションを優勝してからは完全に一皮むけて対戦相手に左右されず的確な自力攻撃を決めて白星を重ねてきたし、女王の称号を得て新たにプレッシャーがかかるシチュエーションにも全く動じていない。今シリーズのライバルは積極タイプがそろっていてハイペースの激戦となるのは必至だが、過去に2Vと手の内に入っている走路だし、どれだけ包囲網を敷かれようと最後はガールズ離れした快速で期待に応えてくれよう。
近況を考慮すれば久米詩が最も柳原を脅かす存在となりそう。2月西武園から3場所続けて柳原と対戦し、いずれも柳原に屈しているものの、前々に攻めていっての自力勝負を基本に考えたレース運びで対抗しており、そろそろそれが実を結んでも不思議ない。
昨年のグランプリレーサーの奥井迪や地元エースの太田美穂にも一発の期待がかかる。ともに絶好調とは言えない近況だが、上向き気配にはあるので逆に仕上げてくれば好勝負は必至だ。先行の第一人者としての地位を築いてきた下条未悠の存在を考えれば、流れでまくりに回ることも含めて柔軟にレースを組み立ててくるだろう。調子とレースがかみ合えば柳原にも迫れる。
位置取りを優先的に考えた組み立てで臨むのは中野咲、板根茜弥、山口伊吹、高尾貴美歌あたり。位置取り重視と言っても全員が自力を出せる選手ばかりなのも魅力的だ。中でも注目は練習の成果が実って2月松戸でVなどヒット連発の中野だろう。現に2月大垣の予選2では柳原のまくりを差している。