安定感際立つ守澤太志
S班3名が参戦するシリーズで、ラインの総合力優る北日本勢がV争いをリードしよう。守澤太志、新山響平のSS班に成田和也、渡邉一成の福島コンビと戦力充実。守澤は相変わらず成績を高いレベルでまとめている。全日本選抜で準V、1月和歌山記念、2月静岡記念、ウィナーズカップはいずれも決勝3着。当所は昨年の11月に71周年記念を制覇した実績もある。ウィナーズカップで新山が決勝進出を果たしたのは何よりも追い風。年頭からS班の重圧に苦しんできた新山だったが、完全復活とみていいだろう。冷静な立ち回りで郡司浩や松浦悠を破った準決もさることながら、松井宏を出させず2着に粘った二次予選など逃げて強さを取り戻したのは大きい。新山がここもレースを掌握なら、守澤の首位は固い。福島勢も近況良好で、成田は差し脚が冴えている。全日本選抜では二次予選、準決を連勝して優参。二次予選は新田祐のまくりを差し切っている。ここに来て調子を上げてきた渡邉にも注目したい。3月松山記念では1着で決勝に進出。二次予選では快速まくりを繰り出し、守澤とワンツーを決めている。
自力攻撃の破壊力なら郡司浩平も引けを取らない。3月松山記念5着での動きは躍動感があったが、全日本選抜、ウィナーズカップでは連がらみなしに終わっている。ただ、雪辱に燃えるここは4日間自力の競走が有力で、戦法の使い分けに苦しむことはない。スピードの切れには素晴らしいものがあるし、変に迷いがない分、好スパートを決めて別線をねじ伏せる場面は大いにあろう。鈴木裕が郡司に続き南関ワンツーを狙う。
迎え撃つ地元勢は浅井康太、皿屋豊、谷口遼平と動けるタイプがそろった。浅井はこの大会で抜群の実績を残しており、62、63、64、67周年と4Vを達成している。今年の浅井は1月別府でVスタートを決めると、全日本選抜では決勝に乗るなど動きは良好。昨年11月の当所記念では、4分の1輪差で守澤に優勝をさらわれただけに、今シリーズはリベンジを期しての参戦となる。好連係を決めれば浅井が主役を演じる可能性も十分だ。
ダークホースは嘉永泰斗だろう。3月大宮で3連勝して今年初Vをゲットすると、ウィナーズカップでは7着と優参している。直近4カ月の勝率は43%と高く、ウィナーズカップの準決で示した通り主武器のまくりには素晴らしい破壊力がある。展開がもつれるようだと一発怖い。
ベテラン諸橋愛は、ウイナーズカップの一次予選で小松崎大のまくりを差して勝っていて、差し脚は切れは相変わらず。ここは関東の自力型が手薄なので、位置取りが浮沈の鍵となりそうだ。