迫力を増した古性優
第2位の山口拳に約5千万円の差をつけて、獲得賞金ランキングでトップを突っ走っている古性優作。全日本選抜と高松宮記念杯を昨年に続き連覇していて、G3では2Vを飾っている。安定感の高さは相変わらずだし、昨年は25%だった勝率が今年は50%近くまでアップしていて、自力攻撃に一段と迫力を増した感がある。7月福井記念でV、オールスターは準Vなど、最近の動きも問題なしとなれば中心視は当然だろう。稲川翔が古性とタッグを組む。古性とは連係実績が豊富で、ダービーの二次予選、高松宮記念杯の西一次予選2、西準決でワンツーを決めている。ただ、すべて2着なので逆転までは厳しいか。
北日本勢はSS班の佐藤慎太郎をはじめとして、渡邉一成、飯野祐太、内藤宣彦らベテランぞろい。佐藤は今年も高いレベルで成績をまとめている。まだ優勝には手が届いていないものの、ダービーは決勝3着、高松宮記念杯では準V。9月向日町記念❷着でもベテランならではの安定プレーを披露していた。好連係を決めて北日本勢がレースを掌握なら、首位に躍り出ても不思議ではない。最近の渡邉は、最終バック先制回数は多いものの、数字の方は今ひとつ。飯野は7月青森、8月平、9月青森と今期は早くも3Vを達成している。
当所は古巣の深谷知広も有力な優勝候補だ。この大会は65周年を制覇している。8月松戸記念1着では今年の記念2V目を飾っていて、最近の調子も良好。このバンクは熟知しているので、タイミングよく仕掛けて優勝をものにする場面は大いにありそう。今シリーズの南関勢は、ラインの総合力では見劣りするが、深谷の評価を下げる材料にはなるまい。中部勢も自力型が手薄なので、メンバー構成次第では吉田敏洋が深谷マークもあるか。
自力攻撃冴え渡る松本貴治にも魅力を感じる。6月前橋記念2❸着あたりから調子を上げていて、オールスターでは初のG1優参を果たしているし、8月松戸記念着の動きも悪くなかった。香川雄介を連れて好スパートを決めれば、勝ち負けに持ち込んでもおかしくない。
オールスターは着に終わった町田太我。共同通信社杯も一次予選敗退と体調には一抹の不安が残る。先手を奪うと強じんな粘りを発揮するので、調子に問題がないようなら好勝負を演じる可能性もある。ベテラン桑原大志が町田を盛り立てる。7月名古屋記念2❸着、オールスターは準決にコマを進めるなど、相変わらず安定している。
伊藤旭、荒井崇博、大塚健一郎とそろった九州勢も軽視できない。伊藤はオールスター着と2連対。最終日は新山響と寺崎浩がやり合ったとはいえ、最終2センターから鋭い伸びを披露した。展開がもつれると怖い存在となりそうだ。