5連覇を睨む郡司浩
昨年は5年連続となるグランプリ出場を果たせず、SS班を明け渡した郡司浩平ながら、今年は年頭から快調なペースで飛ばしている。初戦の1月岸和田で3連勝すると、その後は同月当所記念、全日本選抜、3月平塚で優勝をゲット。真っ先にグランプリの出場権を手中に修めていて、優勝回数も早々と昨年の4に並んだ。ホームバンクの当所では素晴らしい実績を残していて、21年に全日本選抜を制覇、記念開催は目下のところ4連覇中。今シリーズはSS班5名が相手なので、一筋縄ではいきそうにないが、5連覇の偉業を達成するとみて中心視した。郡司とタッグを組むのは北井佑季だ。輪界でも屈指の先行力は更に凄みを増した印象で、全日本選抜❸着、3月松山記念❷着など、G戦線で猛威を振るっている。全日本選抜の二次予選では、取鳥雄の逃げを上がり11秒フラの超速まくりで仕留め、郡司の追撃を振り切った。好位置占めてのまくりなら押し切ってもおかしくない。南関勢では岩本俊介も素晴らしい動きを披露している。3月京王閣、同月伊東G3を連続完全優勝と、持ち味の自力攻撃は快調そのもの。南関勢がレースを支配なら連に浮上してきそうだ。
もちろん、昨年はG1で3Vの金字塔を打ち立てた古性優作を重視する手もある。1月和歌山記念、松山記念で優勝をものにし、ウィナーズカップも❷着。松山の決勝は、北井の番手を和田真からあっさり奪い取っての差し切り勝ち。ウィナーズカップの決勝も近畿のアシスト役に徹して脇本雄のVに貢献していて、輪界を代表するオールラウンダーの真骨頂を遺憾なく発揮した。目標不在なら自在戦、全日本選抜の二次予選でワンツーを決めた寺崎浩平との連係が叶えば前を任せよう。
浅井康太が追加参戦してくるのも楽しみ。同じく追加あっせんだった2月高松記念では番手まくりの松浦悠の後位を取り切って逆転のⅤ。その後も3月四日市、同月高知を制して3連覇中だ。自分で自力自在にやっても今の勢いなら有力なⅤ候補だが、ここは連係実績豊富な山口拳矢に付けてのレースだろう。山口は玉野記念❸着の動きは良化を感じさせた。中部コンビで上位独占も十分。
昨年はG1で2冠に輝いた眞杉匠。全日本選抜から復帰後は着実に調子を上げてきた。ウィナーズカップでは初日特選を逃げて3着に粘ると、毘沙門天賞は単騎ながら古性、脇本、松浦ら並みいる強豪を撃破した。ただ、その後の落車の怪我はどうか。うまくレースの流れに乗れると怖いが…。
新山響平、佐藤慎太郎の北日本SS班コンビは、今年は両者ともに一息不足の印象だ。新山は積極的に駆けているものの、やや末脚が物足りないし、佐藤は差し脚の切れが今ひとつだ。
スピード光る嘉永泰斗も一発の魅力を秘めている。