山口伊吹に勝機が到来
ガールズもパールカップ組が不在でかなりの混戦だ。競走得点最上位が52点台の山口伊吹とあって、展開次第で競走得点49点台、48点台の選手までVの期待が持てそう。それでもシリーズリーダーは山口だ。優勝は昨年6月の高知MNからないと言っても、今年に入って決勝進出ならなかったのはオールガールズ(G1)のみだし、何より普通開催の予選2で確定板を外したのは僅かに1回という勝負強さは特筆ものだろう。先行を含めた自力から位置を取っての勝負まで展開や相手に応じて何でもできるのが持ち味。2年前の6月当所G3ナイターの4日制シリーズでも優勝していて、その再現を目指す。
小坂知子もVとなると22年の11月にさかのぼるが、卓越したスタート力と自力兼備の脚で前々に攻めていくスタイルを確立していて、調子の波に左右されずに成績をまとめられる。傑出者不在のここはチャンスだ。
通算41Vと断然の実績を誇る中村由香里。昨年2勝、今年1勝と勝ち味に遅くなったものの、流れに乗って勝負になる位置を確保していく巧みな組み立てはさび付いていない。22年8月以来のVへ、全力投球を見せる。
増茂るるこ、高橋朋恵もV候補として見逃せない。ともに大きなスランプを乗り越えて上り調子。増茂は今年に入って毎場所のように1着を取っているのは高評価だし、決勝にもコンスタントに乗っている。切れる脚はないが、前々に粘り強い走りで4年半ぶりのVを目指す。高橋も最近は優参が続いているように底は脱した。元々位置取りには定評があり、差し脚が戻ってくれば好勝負。
地元の伊藤のぞみも目標をつかめばしっかりしていて今年の成績もまとまっている。悲願の初優勝はあるか。先行力がある五味田奈穂、清水彩那、渡口まりあ、高橋美沙紀や、鈴木樹里、渡邉栞奈あたりまで差はない。