地元和田真久留がきっちり
寬仁親王牌直前の開催ながら、主力にはG1戦の常連選手が多い。それでも本命は地元の和田真久留だろう。高松宮記念杯の準Vなど今年はコンスタントに結果を出していて9月が終わった時点での賞金ランキングは14位。競輪祭でグランプリ出場を懸けた賞金争いに加わっていくためにも是が非でも獲りたいシリーズだ。郡司浩や北井佑、松井宏と同県の自力型が強力過ぎて最近は番手を回る選手のイメージが強いが、和田自身も自力勝負でもトップクラスの実力者。ここも狙いすましての快速まくり、カマシで決着を付ける。決勝となると勝ち切れず意外にも今年の優勝はまだないので、ここはきっちり結果を出す。そして、9月青森記念でS班の新山響や眞杉匠らを豪快なまくりで下して男を上げたのが佐々木眞也だ。記念初Vを達成して迎える注目の地元G3。和田の前回りでもガード役に回っても好勝負を演じる。
藤井侑吾、山田諒の機動型に、追い込みにも坂口晃輔、山口富生ら層の厚い中部勢が強敵だ。軸になる藤井は8月富山記念でもケタ違いの先行パワーを披露した。圧巻だったのは二次予選で、打鐘前からカマして、森田優、吉澤純らの関東勢に8車身差を付ける大勝。さらに続く別府も決勝は石原颯、伊藤颯を完封するカマシ逃げでV。自信を持って長い距離を踏んで勝負できるのは上位では藤井くらいだし、掛かってしまえば別線を寄せ付けないかも。
選手がそろっている点では関東勢も負けていない。徹底先行で売り出す山口多聞や当所G3で優勝歴がある山岸佳太が先導役を務め、その後位では司令塔役の諸橋愛やタテ脚切れる恩田淳平や横山尚則が睨みを利かす。山口は誰が相手でも先手を譲らないレーススタイルを貫いていて、ここも先制なればダービーで優参した諸橋や、共同通信社杯で決勝3着と気を吐いた恩田が有利に連に浮上してくる。
北津留翼、坂本健太郎の福岡勢やランクアップ中の山口敦也の九州勢も怖い。若手機動型の番手も増えた北津留だが、タテ攻撃の破壊力は衰えていない。共同通信社杯で今年初めてビッグの決勝に乗り、9月岐阜記念も2勝。的確なタイミングで踏み出してスピードに乗ってしまえば敵をまとめて飲み込んでしまおう。北津留に付け切れれば、坂本、山口も勢いを貰いV争いに加わる。
自力兼備のタテ脚が上位でも通用するようになった大川龍二も見逃せない。共同通信社杯も着の3連対。自分でやるゲリラ戦となりそうだが、勢いがあるだけにレースの流れに乗っての一発には警戒したい。
高久保雄介、中井太祐の近畿勢も曲者ぶりを発揮か。