次代を担うヤングが集結
実力横一線で優勝候補は五指に余る。どこからでも狙えるが、皿屋豊、西村光太の地元コンビに村田祐樹とそろった中部勢が優勝争いをリードするとみた。中部ラインをけん引する村田は、ここに来てパワーアップした感がある。9月岐阜記念で2着とブレイクすると、同月小松島2着、10月富山2着と成績が安定してきた。寬仁親王牌は二次予選Aで敗退したものの、特別選抜予選で3着に入っている。村田が別線を沈黙させれば、連係する皿屋に絶好のVチャンスが巡ってくる。最近は決勝に乗れない場所が続いているが、寬仁親王牌の2日目は特一般戦ながら2着。7番手からまくり上げた脚勢は悪くなかった。展開が向けばものにできる状態にある。まだG3では優勝に手が届いていないし、当所はホームバンク。燃える材料には事欠かない。もちろん、村田が押し切ってのG3初V達成も大いにあろう。
今年は輝きを取り戻した石原颯の単にも魅力を感じる。昨年は低迷が続いたのが響いて、今年はランク2班だが、ここまでに5Vを含む40勝をあげていて、勝率は昨年の26%から約55%に跳ね上がっている。10月は富山で3連勝、立川は1着と近況も申し分ないので、甦ったスピードを遺憾なく発揮してのVゲットは十分。徳島勢は湊聖二、久田裕也、久米康平と戦力充実している。久田、久米と2枚の自力型を擁しているので、石原との連係はメンバー構成次第だろうが、いずれにせよ侮れない勢力だ。
先陣を受け持つ高橋晋也を内藤宣彦、阿部拓真が盛り立てる北日本勢も差はない。最近の高橋は動きがいい。9月青森記念で決勝に乗ると、その後も10月玉野着、同月防府落着と連がらみが多い。内藤は大ベテランならではの安定プレーを披露しているし、阿部も10月熊本記念1着、同月玉野2着とまくり兼備の差し脚が冴えている。高橋が自慢のスピードを活かして主導権を握れば、北日本勢から優勝者が出てもおかしくない。
直近4カ月の競走得点トップは松本秀之介だ。11月武雄で落車してしまったのは気になるが、9月武雄では逃げ切りV、10月熊本記念1着はまくって2勝していて、自力攻撃の破壊力には素晴らしいものがある。今シリーズの九州勢は上位の追い込み型が少ないものの、しっかりしたラインができるようなら好勝負に持ち込める。
長島大介、鈴木竜士の関東勢も軽視できない。長島は青森記念で決勝に乗ると、その後も力強い走りを見せているし、鈴木も最近は成績がまとまっていて、10月京王閣記念では準決2着で優参を果たした。鈴木の直前の落車の影響は不安も、自力主体に戦法を戻したのが奏功しただけに、ここも長島の前で勝負か。その動向からは目が離せない。