松浦悠が地元Vに一直線
今年は落車負傷による欠場もあって、不本意な成績だった松浦悠士。無念にも6年連続となるグランプリ出場は成らなかっただけに、地元記念は、きっちり結果を出して今年を締め括りたいところ。10月京王閣記念、11月四日市記念と続けて決勝を外し、それぞれ二次予選の1勝にとどまっていたが、競輪祭では着と優勝は逃がすも4勝。番手戦、単騎戦ともにそつなくこなしていて、俊敏な立ち回りを披露していた。直近の12月大垣記念も❸着。調子は完全に戻った。競輪祭の一次予選2でワンツーを決めたばかりで、連係実績が豊富な同県の町田太我、ワールドレベルのスピードがある太田海也ら頼れる先行型もそろっている。好展開が巡ってくる公算が大きく、地元ファンの熱い声援に応えるとみた。相変わらずもろい面がある町田ながら、松浦と同乗したときは主導権を握ることが多い。69周年大会では、松浦に2分の1輪交わされるも準Vの実績もある。太田は競輪祭着。未勝利に終ったものの、5日間最終バックを取っている。やや末脚を欠いたとは言え、連日、素晴らしいスピードを披露していた。好機に仕掛けて主導権を握れば勝ち負けに持ち込める。
今年の獲得賞金ランキングは第8位。3年連続のグランプリ出場を決めた新山響平もここ出走なら有力な優勝候補だ。相変わらずジャン発進は常識の積極策で別線を翻弄している。10月京王閣記念は準V、11月四日市記念では久しぶりの優勝をゲットするなど、成績も上昇カーブを描いている。菅田壱道、守澤太志、渡部幸訓と援護陣も充実しているし、先手さえ奪えればVゲットは十分。もし、新山が不在なら北勢の軸は競輪祭で優参の菅田になる。
9月青森記念1着では、眞杉匠、新山らを撃破する大ヒットを飛ばした佐々木眞也にも食指が動く。その後も10月川崎G3は決勝に進出、11月取手は3連勝と自在戦が冴え渡っている。展開がもつれるようだと怖い存在となりそうだ。タッグを組む和田真久留も侮れない。今年はまだ優勝がないものの、10月川崎G3は❸着、競輪祭の最終日は北井佑の逃げに食い下がって2着など、最近の動きは悪くない。佐々木との前後は流動的も、いずれにせよ連候補だ。
競輪祭では一次予選1で犬伏湧、新田祐らを相手に白星スタートを決めた山口拳矢だが、その後は着と尻すぼみに終った。ただ、12月大垣記念は❷着、随所で快速を発揮して勝ち星を手にしている。SS班として走る最終戦でも意地を見せるか。
伊藤旭、山田庸平の九州勢は両者ともに動けるが、若い伊藤が前で戦うか。航続距離はもう少し欲しい伊藤だが、十八番のまくりは破壊力抜群だ。混戦になるようだと一発怖い。