好メンバーそろう地元四国勢
当初は4名のSS班の選手が出走予定だったが、2名はグランプリ出場が決まったことで欠場となり、深谷知広、佐藤慎太郎は競輪祭での落車で万全の状態での出走は望めなくなった。それでも、四国勢を中心に好メンバーがそろっていて熾烈なV争いが繰り広げられる。誰よりも気合が入るのが、71周年大会の覇者である松本貴治だ。後期は7月佐世保МNG3、11月防府記念を含み3Vと動きがいい。今年3月の74周年大会は、3連勝で勝ち上がるも決勝は3着に終わっただけに、ここは大会2V目に闘志を燃やす。防府記念は太田海-清水裕らの中国勢をひとまくりと自力も健在だが、与えられたポジションでベストを尽くすのを身上としているだけに、ここは犬伏湧也や地元同士の佐々木豪に前を任せての直線勝負となりそう。注目されるのは、快速を遺憾なく発揮している犬伏湧也だ。10月京王閣記念、11月和歌山を連覇すると、競輪祭は着と激走を演じている。初タイトル奪取こそ成らなかったものの、持ち前のダッシュを生かした自力攻撃が冴え渡っていた。決勝は寺崎浩平との力勝負も冷静に対応して、番手まくりに出た脇本の後位を確保とあわやの場面を演出した。ここも四国の先頭で強気に攻める。
深谷、松井宏佑と2枚の超ド級の自力型を擁する南関勢。レース巧者の松谷秀幸が控えているので、ラインの総合力はかなりのもの。ただ、深谷は前記の通り競輪祭の準決で落車して左肩を亜脱臼。S班で走る12月の記念は走りたい意向だが、ここに間に合うかは流動的だ。深谷が欠場か本調子になくても、神奈川コンビだけでも四国勢に立ち向かえる。松井は競輪祭では一次予選敗退したが、その後は3連対と立て直しており、戦える状態にあった。犬伏が相手でも好勝負を期待していいだろう。ベテラン松谷は差し脚が冴えている。寬仁親王牌は着と3連対を果たすと、競輪祭では決勝に進出。F1戦は3連覇していて近況は申し分ない。
競輪祭で優参を果たした浅井康太は、相変わらずベテランならではの安定プレーを披露している。中部地区は上位陣が手薄の不利はあるが、競輪祭の一次予選2で披露した直線一気の伸びは秀逸だったし、展開がもつれて好位置キープに成功すれば連に浮上もありそうだ。
佐藤慎太郎、小原佑太は苦戦を強いられそう。佐藤は怪我が気掛かりだし、小原は10月京王閣記念、競輪祭と連がらみがない。主導権を握ってもやや末脚の甘さが目に付く。余程タイミングよく仕掛けない限り厳しいか。
レース巧者の伊藤旭も攻撃的な自力自在戦が奏功なら台頭が狙えそう。