山崎賢が世界の豪脚を披露

山崎賢人

荒井崇博
パリ五輪には出場できなかった山崎賢人ながら、10月にデンマークで開催された世界選のケイリンで、金メダルを獲得する快挙を達成した。世界チャンプの称号を引っ提げての凱旋レースとなるだけに、主役を務めるとみるのは当然だろう。競技のケイリンのみならず、本業の競輪でも6月久留米記念で優勝、共同通信社杯で決勝進出など結果を出している。競輪祭は未勝利も先行して世界レベルのスピードを遺憾なく発揮しており、最近の調子も問題はない。後ろを百戦錬磨の大ベテラン・荒井崇博、井上昌己が固めるのも心強い。もちろん、荒井を中心視する手もある。オールスターでは予選を3連勝で準決にコマを進めると、共同通信社杯、競輪祭では優参を果たしていて、46歳ながらスピードに陰りは見られない。昨年に続き大会連覇を成し遂げる可能性は大いにありそうだ。井上は大会3Vの実績があるし、昨年は荒井をマークして準V。地元勢がレースを支配すれば連対望める。

松浦悠士
SS班では松浦悠士が調子上向き。残念ながら今年はグランプリ出場を逃がしたものの、競輪祭はVこそ成らずも着、12月大垣記念着と成績がまとまってきたし、躍動感が甦ってきた感がある。この開催の前に地元の広島記念in玉野に参戦するので、更に調子の上積みがあっても不思議ではない。いい状態で出走する可能性が高いだけに、有力な優勝候補の一人だ。
深谷知広も今年はグランプリ参戦が叶わなかったが、G3で2Vを飾るなど、随所でパワーあふれる先行で別線を沈黙させていた。競輪祭では準決で落車していて、体調が気がかりだったが、12月松山記念は着と不安を一掃している。タイミングよく仕掛けて主導権を握れば勝ち負けに持ち込める。
もう一人のSS班・佐藤慎太郎は、6年連続となるグランプリ参戦を果たせなかった。今年は不本意な成績だっただけに、最終戦は結果を出したいところだが、競輪祭で落車していて、体調には一抹の不安が残る。タッグを組む菅田壱道は、競輪祭で決勝に進出、12月奈良は3連勝と動きがいい。展開がもつれるようだと怖い存在となろう。
今年はオールスター、9月向日町記念を続けて準Vなど、ブレイクした窓場千加頼。持ち味の自力攻撃には一段と磨きがかかっただけに、一発の魅力を秘めている。レース巧者・稲川翔の援護も心強く、近畿勢の動向には注意したい。
中部勢は今シリーズも総合力では劣勢だが、浅井康太は侮れない。ライン手薄の不利を克服して、今年は2月高松記念をはじめ3Vを達成している。競輪祭は優参、12月松山記念では二次予選、準決を連勝していて調子も良好だ。