最優秀選手・古性優が登場
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古性優作
昨年はオールスター、寬仁親王牌、グランプリを制した古性優作。獲得賞金は約3億8300円となり、22年に脇本雄が打ち立てた記録を塗り替えた。G1で3Vを達成した一昨年に続き、最優秀選手賞にも選出されていて、黄金期を迎えたと言えるような充実ぶりだ。オールラウンダーとしての精度に磨きをかけるべく、更なる高みを目指す。今年はオーバーワークの影響もあってか、らしさを発揮するにはまだ至っていないものの、初戦の1月和歌山記念を着は底力がある証しだろう。ここを走って全日本選抜というスケジュールなので、和歌山記念や1月松阪記念着のときより確実に調子を上げているはず。最も信頼が置ける存在とみて中心視した。将太、竜生の三谷兄弟、中井太祐の地元勢はどう出るか。昨年の決勝は、近畿勢は大挙7名が決勝に進出している。古性、脇本雄で激しい叩き合いとなり、三谷竜がまくって72周年に続き連覇を達成。将太がきっちり続いて兄弟ワンツーを決めている。今年もメンバー構成次第では、地元ラインを形成し、古性と別線勝負もあり得なくはないが、古性と地元で近畿ラインを組む可能性のほうが高いだろう。
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郡司浩平
郡司浩平、松井宏佑、小原太樹とそろった神奈川勢も好勝負が見込める。昨年の郡司は、全日本選抜で優勝し、真っ先にグランプリの出場権をゲットした。その後はビッグレースの決勝で結果を出せなかったものの、二次予選で車体故障したダービー、準決で落車した競輪祭以外は、すべて優参を果たしている。年間を通してハイレベルな競走を披露していた。今年も調子は申し分なく、1月立川記念は着、松阪記念は4連勝。自力勝負でも十分に優勝は狙えるし、競輪祭の最終日は、松井のまくりを差して神奈川ワンツーを決めている。深谷知の番手を回って優勝した松阪に続き、ここも松井次第では、展開の利を得られる可能性もある。その松井は随所で快速を発揮していて、相変わらずスピードの切れには素晴らしいものがある。先行有利のバンクなので、好機に仕掛けて先手を奪えば押し切っても不思議ではない。
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平原康多
関東勢も駒数は豊富だ。今年はSS班に復帰を果たした平原康多をはじめ、吉田拓矢、佐々木悠葵、小林泰正と動ける選手がそろっている。中でも佐々木は初戦の1月大宮記念で優勝し、今年は絶好のVスタートを決めた。的確なレースの読みから快速まくりを繰り出して首位に躍り出る会心の競走だった。対照的に平原は、その大宮記念の準決で落車したのが気がかり。体調には一抹の不安が残る。吉田も立川記念の二次予選で落車していて、鎖骨骨折の大ケガを負った模様。万全な体調での出走は難しいとみるのが自然だろう。