強敵を迎え撃つ太田りゆ

太田りゆ
上位はG3開催に相応しい好メンバーがそろったが、本命は太田りゆだ。パリ五輪を花道にナショナルチームを卒業した太田りはコンスタントに実戦を消化していき、オールスター着以降は連を外したのは内に詰まって力を出せなかった1月松山決勝のみで10Vと抜群な成績を残している。図抜けたトップスピードの高さのみならず一戦、一戦課題を持ってレースに臨んでいて、これまでのレース経験不足も急速に取り返していっている。自力で真っ向勝負してくる強敵も多いが、冬場のタフなコンディションも乗り切ってきたのは自信になっている。ねじ伏せていって、今年最初のG1である4月のオールガールズに向けて勢いを加速させていく。

尾方真生
昨年は62勝で17V。今年も18戦で16勝して通算300勝を達成と尾方真生も隙がない。7月のガールズケイリンフェスティバルの逃げ切りVで完全に一皮むけた感じで、タイミングを逃さない自力攻撃が冴え渡っている。唯一人の昨年のグランプリレーサーとして太田りの好きにはさせない。
逃げて勝つレースにこだわり、年々パワーアップを続ける日野未来もV候補となる。太田や尾方が相手なら挑戦者の気持ちで挑もう。自慢のダッシュの切れは驚異的で、後続をぶっ千切るシーンも。末の粘りも確かで力を出し切れれば好勝負必至だろう。
太田瑛美、藤田まりあもレース巧者ぶりを発揮してくる。藤田は流れに乗っていって最後にキメ脚を発揮するのが得意。昨年は7Vと躍進し、今年に入ってもその勢いは落ちていない。レースの組み立てを誤らなければV争いに加わってくる。太田瑛は仕掛けこそ早くないが、ダッシュを生かしたタテ攻撃で直近4カ月の3連対率は8割近い。勝てなくても2、3着には絶対に外せない選手だ。
又多風緑、畠山ひすいの122期勢や加瀬加奈子らも見逃せない。特に又多は12月川崎で日野をまくってから好走が続いている。