皿屋豊がG3初Vに闘志

皿屋豊

柴崎淳
地元の皿屋豊がG3初Vに向けて全力投球する。皿屋は冬場に入りぐんぐん調子をあげていて、直近4カ月の勝率は約48%。持ち味の自力攻撃が冴え渡っている。1月松阪記念1着、2月奈良記念2着、同月岸和田着、2月京王閣も準決1着と、最近の成績は申し分ない。今の調子なら、自慢の快速を発揮して主役を演じる可能性は十分だろう。タッグを組む柴崎淳は、ホームバンクの当所では、記念開催で3Vの実績がある。1月静岡1着では、早々と今年の初Vを達成していて、決勝は藤井侑のまくりを差している。全日本選抜を病欠したので、体調には一抹の不安は残るが、皿屋の仕掛け次第では逆転望める。

和田真久留
スピードなら和田真久留も互角以上。昨年は優勝こそなかったものの、高松宮記念杯で準Vなど、ビッグレースで存在感を示している。皿屋とは1月大垣で対戦したばかりで、結果は着。初日特選、決勝ともに和田が先手を奪っている。いずれも番手の佐藤慎に差されたものの、皿屋の反撃を不発に終らせた。全日本選抜は着。準決は菅田壱の強烈な牽制を受けて深谷知と連結を外してしまい、優参は果たせなかったが、連日の動きは悪くなかった。そして、続く3月平塚は❶着と貫禄のV。主導権さえ握れば勝ち負けに持ち込める。岡村潤が和田に続き南関ラインを形成する。1月立川記念で決勝に乗ると、2月静岡記念では1着と3連対。目標をつかんだときの捌き、差し脚はしっかりしている。南関コンビで連独占は大いにあろう。
雨谷一樹、諸橋愛、鈴木玄人とそろった関東勢も差はない。最近の雨谷は動きがいい。2月宇都宮着では今年初Vをオール連対で飾ると、全日本選抜は着とまとめた。対照的に鈴木は、今年はいきなり2場所続けて失格を喫するなど、スタートで躓いた。だが、2月玉野は➄着。決勝は外したものの、まくって2勝をあげていて、影響は感じられない。関東の先頭を任されれば強気に攻める。大ベテランの諸橋は、最近の伸びは一息も、百戦錬磨の実力者。関東勢がレースを支配なら浮上も。
九州勢は北津留翼の機動力に期待がかかる。ただ、今年はまだ2勝にとどまっていて、勝ちまくっていた頃と比べると、スピードの切れは物足りなさを感じる。余程タイミングよく仕掛けない限り厳しいか。ただ、岩谷拓磨が勝ち上がって番手で恵まれるケースもあるし、大坪功一、瓜生崇智と援軍もそろっているので勝機は十分。
戦歴上位の阿部力也も忘れてはならない。差し脚の伸びは申し分なく、今年は早くも7勝をあげている。北日本の自力型手薄の不利をどう克服するか注目したい。同じくビッグネームの小倉竜二も目標手薄。難局をどう打開するか。