• 四日市競輪場 大阪・関西万博協賛GⅢナイター3/13〜3/16

後記 GⅢ 四日市 03/13

予想外の展開にも柔軟に対応

和田真久留

和田真久留

決勝優勝写真
決勝優勝写真
決勝優勝写真

 ウィナーズカップ出場メンバーが不在のG3開催。和田真久留は、競走得点トップでシリーズリーダーとして乗り込み、決勝戦でも一番人気に支持され、優勝という結果で実力を示した。
 レースは「初手で失敗したけど、まあいいかなと。イメージはまずは押さえて、全員を動かしてからホームで行く感じでした。(ピッチが)速かったけど、瓜生(崇智)君も行ったのでそこはすかさず行きました」と、想定とは違う展開になったが、柔軟に対応して、体の動くままに反応した。
 最終の2コーナーからは先行していた三浦翔太-阿部力也に、追った中井俊亮と、外から叩きに行った瓜生-佐藤健太の間を踏んでいく。「本来は外を行きたかったけど、今回から新車に変えて、流れすぎてしまい詰まった。あんまり自在な動きより、踏み切って諸橋さんとゴール前勝負できればと思っていたので。変な形にはなったけど、ラインでゴール前勝負できたのは良かったかなと」と、ここでも体が動くままに反応していったことで勝機が開けた。
 「(今節は)調子は全然良くなかったけど、フレームにも助けられながらでした。(決勝も)勝ちたいけど勝てないだろうなと、思っていたんです。体調が良くなって、練習を積んで、今のフレームと噛み合えば良くなると思う。(今後は)自力の場面も増えるような気がしますね」。連日、軽快な動きを披露していたが、体調自体は万全ではなかった。その中で結果が出た要因はやはり今回から投入した新フレームの効果だ。次走の前橋G3も優勝候補として乗り込む。

 諸橋愛は和田が狭いコースをまくっていったが、さすがのハンドルさばきで巧く追走していく。最終バックからは阿部とからんだが、しっかりとキメて2着に入った。練習ができるようになったことが調子が上向いている要因。
 「もうちょっとでしたね。残念。初手は和田が失敗したけど、その後はいい判断だった。いいところをまくっていった。(阿部)力也の後輪にからまなければ、もうちょっといい勝負ができた。力也がもってきた時に頭が入って、そこをもっていっている。あれ、入っちゃうと負けちゃうんですよ。あの一瞬が2着の要因かなと。僕は練習して体力をつけないと。だいぶ練習ができるようになってきたし、いつも通りに練習ができるようになれば」

 九州勢は3人が決勝に上がったが、牧剛央は単騎を選択。51歳の年齢で強い決意でレースに臨んだ。最後の2センターからは内のコースを迷わず突っ込み、3着という結果で、競輪祭の出場権を手にした。
 「(単騎の決断は)G3の決勝は競輪人生で最後かなと思って、悔いのないようにと。(アクシデントがあって)棚ぼたの3着だけど、競輪祭の権利が生まれたので目標ができた。昨日、オグ(小倉竜二)の後ろで世話になっているしそこからという気持ちはありました。結果は良かったけど、切り替えることもできずに内容は良くない。(内を入っていったのは)いつもは怖いなって思うんですけど、諸橋と阿部の上手な2人だったし、大丈夫と思って。今日は恐怖心がなかった」

Race Playback

レース展開4
 大混戦の中、冷静に立ち回った和田真久留選手が久々のG3優勝。2着にも諸橋愛選手が集中力高く続いて人気に応えた

レース経過

誘導員 : 西村光太

 号砲で内枠の3人が出るが、瓜生崇博が正攻法の位置を確保して佐藤健太が続く。以下は、三浦翔大-阿部力也、中井俊亮-小倉竜二、牧剛央、和田真久留-諸橋愛で周回。 青板3コーナーで和田が上げていく。和田は赤板過ぎに前団を切るが、すぐさま中井、三浦の順で押さえていって、打鐘2センターからは三浦の先行態勢となる。瓜生がすぐさま三浦を叩きに行き、和田もこの動きに乗ってくる。三浦の抵抗で、外の瓜生-佐藤が浮きかけると、見逃さなかった和田は佐藤の内に入り、さらに瓜生と阿部の間をすり抜けて進んでいって最終バックでは三浦を捕らえる。和田のトリッキーな動きにも、切り替えようとする阿部との併走もしのいで諸橋も懸命に続く。その後ろで阿部がバランスを崩して落車し、小倉、三浦も巻き込まれる。外に避けた中井、瓜生、佐藤は勝負圏外に去り、和田、諸橋のV争いは和田が押し切って勝利。2着は諸橋で、3着は最後方から落車を避けて内のコースを踏み続けた牧。

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