躍動感あふれる眞杉匠

眞杉匠
切れ味鋭いスピードと俊敏な立ち回りを武器に、高いレベルの成績を残している眞杉匠が優勝候補の筆頭とみた。全日本選抜では準決1着で決勝に進出すると、ウィナーズカップは惜しくも準V。古性優の鮮やかなブロックに阻止されたものの、最終2コーナーからまくって出たスピードは素晴らしかった。展開に応じた立ち回りから自力を繰り出して別線を仕留めよう。今年の坂井洋は眞杉と連係が多い。2月静岡記念の初日特選、準決、決勝、そしてウィナーズカップの準決で同乗していて、いずれも眞杉が前を回っている。静岡の準決はワンツーを決めた。ここも眞杉に前を任せて勝機を見い出すとみた。

新山響平
今年の滑り出しは今ひとつの感もあった新山響平だが、ここに来て調子を上げてきた。3月名古屋記念では二次予選、準決を逃げ切っているし、ウィナーズカップ着でも力強い走りを披露。初日特選は2着以下を4車身千切る超速まくりを決め、ゴール前まで粘り抜いた決勝の先行も素晴らしかった。手厚い援護には定評がある佐藤慎太郎、成田和也のベテラン勢が後ろを固めるので、ラインも強固。主導権さえ握れば好勝負に持ち込める。
新SS班の岩本俊介は、安定した成績を残していて、今年の3連対率は75%。ウィナーズカップの準決では、佐々木眞のまくりに乗って勝ち星を手にしているように、南関ラインが形成されたレースでは、きっちり結果を出している。だが、ここは南関の上位陣が手薄。自力勝負でどれだけやれるか注目される。

寺崎浩平
ビッグレースの優参級に定着した寺崎浩平の単にも魅力を感じる。昨年の寬仁親王牌、競輪祭、今年の全日本選抜と準決で3連勝していて、ウィナーズカップでも着と快速を遺憾なく発揮した。タイトルに手が届くところまで力を付けているだけに、G3で主役を演じても不思議ではない。三谷竜生、山田久徳らが寺崎に続いて近畿ラインを形成する。F1戦では今年早々と2Vの三谷ながら、Gレースの優参からは遠ざかっている。そろそろG戦線でも結果を出したい。
九州勢も戦力は整っている。地元の英明、庸平の山田兄弟をはじめ、嘉永泰斗、伊藤颯馬と動ける選手ばかりだ。英明は68周年大会、庸平は昨年の大阪・関西万博協賛競輪(G3)を制していて、このバンクには好実績がある。中でも今年の庸平は伸びがいい。ウィナーズカップでは着と3勝、最終日は上がり8秒9のバンクレコードを叩き出している。好連係を決めれば、九州勢から優勝者が出てもおかしくない。
ウィナーズカップ1412着。二次予選は運行がうまくいかず、上位進出を逸した太田海也だが、世界の舞台で活躍しているスピードを披露していた。タイミングよく仕掛けてレースを支配できれば勝ち負けに持ち込める。